長江中流で70%の湿地が消滅

長江中流で70%の湿地が消滅。

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発信時間: 2015-11-02 15:24:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

国家林業局湿地保護管理センターや世界自然基金会などが、「長江湿地保護ネット・年度定例会」を重慶市で開催した。開発重視と保護軽視の風潮から、長期にわたって湿地資源が過度に利用されてきた。そのため当該地域の湿地面積が急激に減少した。同時に湿地生態環境の悪化も加速した。現在、長江水源地域の湿地帯や湖が委縮したり塩化したりしている。土地が枯れ、草地は砂漠化が進む。湿地保護は、局地的には効果が著しいが、全体的にみれば依然として深刻だ。長江中流の70%の湿地がすでに消失している。

専門家は、湿地生態補償システムの構築を模索し、湿地保護を経済発展評価システムに組み入れ、湿地保護の評価賞罰制度を採り入れるようにすべきだとした上で、湿地面積と湿地保護面積を各自治政府の政治的成績の審査基準の1つにし、地方政府が湿地保護の主体的責任を持つことを明確化すべきだとした。

全国の湿地の20%が長江経済地域に分布

「地球の腎臓」と呼ばれる湿地は、長江経済地域の生態的かなめである。流域の生態の安全を維持することは、経済社会が持続的発展するための根本である。データによると、中国の湿地は全部で5360万ヘクタール。そのうち1154ヘクタールが長江経済地域にあり、全国の湿地の20%を超える。

北京林業大学自然保護区学院の院長である雷光春氏は取材に対し、「長江は世界三大河流の1つであり、また世界でも有数の、多様な生物が生息する地域である。関連部門が行った、東アジア-オーストラリア間の移動ルートを持つ渡り鳥の1031か所の生息地保護区に対する評価を見ると、中国の翻陽湖の湿地帯が第1位で貢献度は1056点だった。上位10位のうち4つが長江流域だった。これから十分、長江流域が世界の生態保護にとっていかに重要なものかが分かるだろう」と述べる。

「世界の生物の多様性保護にとって、長江は重要な地位を占める。長江湿地生態システムは長江経済ベルト戦略の核心的資本なのだ。現在、長江の湿地は心配すべき状況にある。流域の全面的保護が急務だ」と雷光春氏は語る。

所轄内の全ての湿地を管理範囲にすべき

雷光春氏は、まず生物の多様性保護に取り組むべきだと言う。現代自然保護区管理モデルを作り、法制度の整備、科学的管理、持続可能な融資をする。コミュニティ、企業、一般市民の管理システムへの参加、優秀な人材チームの育成などを行う。そして長江湿地保護区を国際的な湿地自然保護区に変え、国際自然保護連合(IUCN)の「保護地グリーンリスト」登録を積極的に目指すべきだとの考えを示した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月2日

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