さらに物議を醸しているのは、「気候温暖化を1.5度以内に収める」という目標だ。観測筋は、「1.5度は当然ながら2度よりも力強いが、スローガンよりも重要なのは行動だ。先進国の資金援助と技術譲渡は、人類が気温上昇を2度以内に収めるための『はしご』だ。しかし彼らは現在、2階につながるはしごを取り外してから、なぜ3階に上がる野心を示さないのかと聞いているのだ」と指摘した。
しかし気候変動の情勢が日増しに深刻化する状況下、より高い目標は魅力的で道徳的な正当性を持つ。島国の代表者は昨日の本会議で発言した際に、2度以内という目標は無責任で受け入れられないと声を上げた。
インドは「高い野心連合」が醸成する世論に乗ろうとしていない。インドメディアは、「いわゆる高い野心連合の締約国はわずか15カ国で、90カ国を超えるわけではない」と報じた。
中国国家発展改革委員会国際気候戦略センター長の李俊峰氏は、「中国とインドは同連合への招待を受けておらず、中国が交渉を妨害していることを意味しない。中国は積極的に主催国、米国、各国と立場を調整してきた。空虚な目標が、会議の進展を促すとは限らない」と強調した。
国際NGOのメンバーは、「2度以内でも困難であるのに、1.5度は空手形になる可能性が高い。実務的な態度を持たず嘘をつき続けるならば、最後に害を被るのは気候に対して脆弱な国だ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月11日