中国国家林業・草原局が23日に発表した情報によると、最近発生している強い砂嵐の影響を受ける人口は約5億6000万人にのぼっている。
統計によると、中国では3月に入り砂嵐が4回発生している(揚塵が2回、砂嵐が1回、強い砂嵐が1回)。昨年の同期(2回)と比べ多く、過去20年の同期(3.3回)よりも多い。
19-22日の強い砂嵐の発生源はモンゴル南部と中国新疆南部で、影響を及ぼす範囲が広く、強度も高かった。主に新疆ウイグル自治区、甘粛省、青海省、内モンゴル自治区、寧夏回族自治区、陝西省、山西省、北京市、天津市、河北省、遼寧省、吉林省、黒竜江省、山東省、河南省の15省が影響を受けた。影響を受ける土地面積は約362万平方キロメートル、影響を受ける人口は約5億6000万人。うち新疆のチャルクリク、甘粛の張掖、内モンゴルのエレンホト、吉林の白城などで局地的に強い砂嵐が発生した。
国家林業・草原局によると、最近の砂嵐には3つの原因がある。まずは頻繁な冷気により強い風力が生まれ、各地の風速が瞬時にして20.8メートル毎秒を超え、9級以上の突風が吹き、砂嵐の動力の条件を提供した。次に2月下旬から3月上旬にかけて、モンゴルや中国西北地区などの発生源の気温が高めとなった。うち内モンゴルの大半の地域、北京、天津、河北の北部及び中部、山西北部、陝西北部の一部地域、寧夏北部の一部地域などの気温が1-2度高めで、不安定な大気の状態が熱力の条件を提供した。それから昨年のモンゴル南部の植生の成長状況は21年及び過去20年の平均と比べ思わしくなかった。中国の砂嵐発生源の降水量が少なく、土壌が乾いていた。特に華北北部、内モンゴル東部、新疆東部の降水量が非常に少なく、植生の成長状況が思わしくなかった。さらに植生は現在まだ根付いていない。これらの地表条件は砂嵐を発生させやすい。
国家林業・草原局の責任者によると、中国の砂漠化土地面積は近年持続的に縮小しており、砂漠化対策で大きな成果を手にしている。しかし中国には依然として462万1500平方キロメートルの砂漠化土地が残されている。特に広い面積の砂漠は巨大かつ恒久的な砂嵐発生源で、砂漠化対策は長期的かつ困難な重要任務になる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月24日