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陸川監督「日本兵を妖怪に仕立てるのは無益」
発信時間: 2009-04-24 | チャイナネット

もともとは川にちょっと横になりたいと思っただけで、大海原に足を踏み入れるとは思ってもいなかった、と陸川は話す。

「この事の深さと敏感度を軽く見ていた」。彼は記者のインタービューに応じた際、こう語った。「この事」とは、映画『南京!南京!』の撮影のことだ。

陸川監督

どの監督にとっても、南京大虐殺はおよそ扱いにくい題材だろう。今も数知れぬ中国人が心痛めている歴史であり、中日関係で敏感な点でもある。

「最初の考えは非常に簡単で、つまり、中国人が侵略に抵抗した映画を撮りたいと思った」。38歳の陸川は南京で4年間、軍事学校に通ったことがある。

思いが芽生えてから制作を終えるまで、『南京!南京!』は4年を費やした。その4年の間、脚本は陸川が絶えず修正し、映画も侵略に対する抵抗から戦争、人間性に対する模索へと昇華していった。

このモノクロ画面の映画で陸川は、中国の軍人や一般庶民、ごく普通の日本人兵士・角川といった異なる人物の視点から南京大虐殺を描いた。この若い日本の軍人は入隊前、軍事学校の学生だったが、戦争の血腥さと殺戮を目にし、自ら命を絶つことを選ぶ。

だが、こうした角度は一部で議論を呼んだ。批判的な人は、こうした多くの要素を用いて日本兵の「人間としての一面」を描いたことをいぶかしく思っている。

「意味を持たせすぎだ。日本人の当時の罪業は、この残忍さに比べたらずっとずっとひどかった。とくに角川のような人物は、受け入れられん」。大虐殺の生存者で、87歳の趙振剛は南京で行われた映画会の後、こう語った。「恐らく、陸川はまだ若すぎるのだろう、われわれの当時の気持ちは理解できん」

疑問に対し、陸川は、この映画を通じて戦争における人間の本性と考え方を模索したいと考え、日本人兵士を人間として描いたのは必要な叙事的な手段だ、と説明する。

陸川は言う。「われわれは過去、ほぼずっと大虐殺の事実を涙ながらに訴え続け、日本兵を妖怪変化に仕立てることを習慣としてきた。こうした映画をわれわれは60年にもわたり撮ってきたが、世界に影響を与えたり、南京大虐殺というこの事件に対する世界の認識にも影響を与えたりはしなかった。今後も彼らを妖怪変化に仕立てるのは無益だ」

各地で相次ぎ開かれているプレミアム上映会で、角川役を演じた日本の俳優・中泉英雄はメディアの関心を集めた。記者の質問への答えは簡潔、慎重だった。

彼は、角川は度胸の小さい、きめ細かな、良識ある人物だ、と話す。この映画への出演は家族や友人からも支持され、国内ではどんな圧力も感じなかった、という。

この映画は日本での上映は難しいのでは、との問題について、中泉は回答を留保。だが陸川は、必ず日本で上映するとの考えを強調。日本の発行者との連絡はスムーズでなく、かなり厳しいと率直に語った。「でも、どんなことがあっても、日本の発行側に送る。われわれも努力しなければ」

過去の作品『尋槍(銃を求めて)』や『可可西里(ココシリ)』に比べ、『南京!南京!』の撮影は一番つらなかった、と陸川。この4年というもの毎日、大虐殺関連の資料に浸り、心労重なり、「生、死に如かず」と感じることもあったという。

「次は、リラックスした題材の映画を撮りたいと考えている。生活は非常に多面的なので、一生、苦しみの中に浸っていたいとは思わない」

(文中敬称略)

「チャイナネット」2009年4月20日

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