まずは、徐克(ツイ・ハーク)監督の3Dカンフー大作『龍門飛甲(Flying Swords of Dragon Gate)』。"3D"に"カンフー"というだけで、十分注目を集めている。この作品は、19年前に徐克(ツイ・ハーク)監督が手がけた名作『新龍門客桟(ドラゴン・イン)』の「セルフ・リメイク」。今回は3Dの要素を取り入れたので、より斬新な『新龍門客桟(ドラゴン・イン)』に仕上がるのは間違いない。主演は李連傑(ジェット・リー)、周迅(ジョウ・シュン)、陳坤(チェン・クン)、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)、李宇春(クリス・リー)など第1線で活躍中の役者が勢ぞろいしている。制作陣には、米『アバター』の撮影チームを起用したほか、武術指導(殺陣)には元彬、美術には奚仲文などの錚々たる名前が上がっている。3500万ドルで制作されたこの映画、不評続きの中国産3D映画の新境地を切り開けるのか期待が高まっているところだ。
一方、カンフーの巨匠の"挑戦"を受けて立つのは、張芸謀(チャン・イーモウ)監督の新作『金陵十三釵(The Flowers of War)』。こちらは、徐克(ツイ・ハーク)監督の作品とはうって変わって、主役にハリウッドの人気俳優クリスチャン・ベールを起用したほか、多くの新人女優を大抜擢したそうだ。『金陵十三釵』は、女性たちの視点から戦争を深く掘り下げるチャン・イーモウ色の強いヒューマンドラマだ。その制作費は、6億元(約72億円)と、チャン・イーモウ作品の中で、投資規模が最も大きい作品となっている。原作は1937年の南京を舞台に抗日戦争の乱世を生き抜く人々の姿を描いた厳歌苓の小説『金陵』だが、脚色により70%以上の内容が改められたほど原作とは一味違う作品になっている。また、今年の米アカデミー賞助演男優賞を受賞したクリスチャン・ベールの出演で、この作品の話題性がより一層高まっている。
徐克(ツイ・ハーク)監督の『龍門飛甲(Flying Swords of Dragon Gate)』と張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『金陵十三釵(The Flowers of War)』、この2つの作品は、今月16日に同時公開ということで、いったいどんな作品なのか、早速映画館でチェックしたいね。
「中国国際放送局 日本語部」より 2011年12月19日