台風4号の影響で、中国南部の広い範囲で水害が発生し、大きな被害をもたらしている。7月18日16時現在、湖南、福建、広東、広西など6つの省・自治区の45の地区・市の被災者は2540.5万人、緊急避難した人は245.7万人に達し、災害による死者は190人、行方不明は155人となっている。また、農作物の被災面積は96.4万ヘクタールに達し、そのうち20.1万ヘクタールについては収穫が絶望視されている。家屋倒壊は20.8万軒、損傷家屋は28.2万軒に達し、災害による直接の経済損失は150.9億元に上ると見られている。
民政、水利、財政、交通、農業、医療・衛生、国土資源、気象、中国人民解放軍総政治部などの部門からなる国務院合同指導グループが各被災地に入り、地方の災害救援作業の指導にあたっている。
広西チワン自治区政府は500万元の緊急援助資金を拠出し、被災者の基本的生活の維持を図っている。広東省は堤防の安全検査を強化し、引き続き山崩れと冠水の発生を警戒し、飛来峡ダムの水位変化への監視を強化し、河川の堤防およびダムの安全確保に努めている。
福建省人民政府および同省被災地域の各クラスの幹部はここ数日、被災現場に入り、災害救援を指揮している。福建省人民政府は被災者救済のため、緊急救援資金430万元を拠出するとともに、被災地に救済物資を提供している。湖南省では、200数万の軍隊と省民が昼夜を問わず湘江の洪水との戦いの第一線に臨んでいる。
広州鉄道グループの1万余の幹部・職員・労働者の努力で、18日18時現在、北京-広州鉄道の耒陽―小水舗区間、白石渡―坪石区間、安口―楽昌区間という最後の3つの被災区間の修復作業が終了し、北京-広州鉄道の上り下り線の運転が再開された。これまでに、北京-広州鉄道の水害による旅客列車運休本数は計274本であった。
北京―珠海高速道路の耒宜区間(湖南省域内)も、18日21時45分に、3日ぶりに通行止めが解除された。
「チャイナネット」2006年7月19日