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周総理と中日関係
発信時間: 2008-04-29 | チャイナネット

4、台湾問題

田中首相は中国側が提起した「国交回復三原則」を「十分に理解する」と表明したが、サンフランシスコ条約と日本が蒋介石と結んだ「日蒋条約」(日台条約)の束縛から抜け出すことができなかった。サンフランシスコ条約は、日本が台湾を放棄することを規定しただけで、台湾を中国に返還することには言及していない。最終的な解決方法は、三項の原則を別々に処理することとなった。

第1項、中華人民共和国は中国を代表する唯一の合法政府であることを、そのまま共同声明の正文に書き入れた。

第2項、台湾の帰属問題に対しては、両方が別々に述べる方式が採用された。すなわち中国側は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であること」を重ねて表明し、日本側は「この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持する」と表明した。

その後、大平外相は記者会見で「カイロ宣言では台湾を中国に返還することが規定され、日本はカイロ宣言を受け継いだポツダム宣言を受諾した。ポツダム宣言の第8条は『カイロ宣言の条項は履行せらるべし』とある」と説明した。同時に大平外相は「日中国交正常化の結果として、台湾と日本の外交関係は維持することはできず、台湾の日本大使館も閉館しなければならない」と宣告した。

第3項、「日蒋条約」は非合法的であり、無効であり、廃止しなければならないことについても、大平外相が記者会見で「日中国交正常化の結果として、日台条約はすでに存続する意義を失い、終息を宣言する」と厳粛に発表した。こうして、外務大臣が台湾との条約廃止を宣言し、外交関係を断絶する「日本方式」が初めてつくられた。

最後の首脳会議で周総理は「あなた方は今回、信義を守り、両国の平和友好は良好なスタートを切りました。我々が再び国交を樹立するには、まず信義を重んじなければなりません。これがもっとも重要なことです。中国には『言必信 行必果』(言ったことは必ず実行する)という孔子の言葉があります。あなた方は今回、この精神を示したのです」と日本側を賞賛し、この6文字を紙に書いて田中首相に渡した。田中首相も「日本にも『信は万事の本』という諺があり、これが日中国交正常化の基礎でなければならない」と応えた。そしてこの諺を紙に書いて鄭重に周総理に渡し、約束を忠実に守る決意を表した。

 

新たな時期に入った中日関係

交渉が基本的に合意に達した9月27日の夜、毛主席は田中首相と大平外相、二階堂官房長官と会見した。一同が席に着くやいなや毛主席はユーモアたっぷりに「どうでしたか。喧嘩をしましたか」と訊ねた。田中首相は「少し喧嘩しましたが、問題はすでに解決しました」と答えた。毛主席は「喧嘩して結果がでたので、もう喧嘩をしないのですね。世の中に喧嘩をしないですむものはないのです」と述べた。

ここで言う「喧嘩」とは、歴史問題と台湾問題を指している。双方は一時間、中日関係から国際情勢まで、また古今の事について、真剣で友好な話し合いを行った。その内容は豊かで多彩なものであった。

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