今年は「中日平和友好条約」締結30周年にあたる。胡錦涛国家主席による春の訪日成功と中日関係の持続的発展の推進という新たな状況の下で、条約締結30周年を記念することには重要な意義がある。
胡主席の訪日は21世紀に入って初めての中国の国家主席による訪日であり、その重要な成果は、歴史を鑑として未来に向かう精神に基づき、戦略的な見地から中日関係の重要性を明確化し、その未来の青写真を描き、平和共存・世世代代の友好・互恵協力・共同発展の実現という両国間の大目標を確定したことにある。両国首脳は中日間の第4の政治文書「戦略的互恵関係の包括的推進に関する中日共同声明」に署名した。この共同声明は先行する3つの政治文書、すなわち1972年に国交正常化を実現した「中日共同声明」、1978年に締結された「中日平和友好条約」、1998年の江沢民主席訪日で発表された「中日共同宣言」と共に、中日関係の基本準則をさらに拡充・強化し、中日関係に堅固な政治的基盤を打ち立てた。
「中日平和友好条約」は日本の衆参両院と中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会で批准されたもので、高い政治性と法的権威を併せ持つ。その基本的内容は、双方が主権と領土保全の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉、平等互恵、平和共存、すなわち平和共存五原則、国連憲章の原則、および覇権反対の原則に従い、他国の覇権に反対するだけでなく、自国をも抑制することだ。また、1972年の「中日共同声明」の各原則の厳格な遵守を確認することで、両国の国交回復に解決を要す戦後処理・歴史・台湾といった重大な問題における原則も、間接的に両国の立法機関に認可され、法的根拠を得ることとなった。2000年の長きにわたる中日交流史において、真に対等な形で結ばれた初の平和友好条約であり、両国が社会制度と価値観の相違を乗り越え、長期的な平和友好を実現するために幅広い展望を切り開くもので、条約は両国政府と両国人民から高い評価と熱烈な歓迎を得た。
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