世界的な自動車メーカー・米ゼネラルモーターズ(GM)の高級管理職の誰もが予想しえなかったことが起きている。過去約100年にわたり、自動車生産業はずっと米国工業界の柱であり、「王冠に輝く真珠」であり、自動車業を主軸とするミシガン州デトロイト市はこれまで世界の産業界の中心だった。ところが今日では、GMやクライスラーなどの大手メーカーが経営破綻の危機に瀕している。今年上半期のGMの損失額は188億ドルに上り、今後数カ月間にわたり赤字の状態は続く見込みだ。GMのワグナー会長は「破産申請は現実的な選択ではない」と再三述べるが、取締役会では意見が割れているという。一部の取締役は、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)に
基づく破産申請を含むあらゆる選択肢を考慮すべきとしている。「国際金融報」が伝えた。
世界の自動車業界では現在、もしもGMが破産したら、次はどの企業が業界トップの座に君臨するだろうかという点に注目が集まっている。
ある業界関係者は「米大手3社(GM、クライスラー、フォード)が経営破綻すれば、日本メーカーにとっては発展のチャンスとなる。高い技術を備えた米国の自動車部品メーカーが、真っ先に日本企業に買収されるだろう」と話す。
同関係者によると、日本メーカーが制定中の対応プランでは、米大手3社の危機に乗じて、米国の優れた部品メーカーを買収することが挙げられている。米国メーカーは技術力の高い部品メーカーを多数擁しており、経営規模の拡大と技術力の増強を強く希望する。日本企業に買収されれば、部品メーカーの競争力を短期間で引き上げることが可能になるとみられる。
日本メーカーもここ数年はさまざまな苦境にさらされている。日本メディアの報道によると、ホンダは販売台数の減少という大きな圧力を受けて、日本と英国の工場の生産を一時停止すると発表し、英スウィンドンで50日間の操業停止を行った。
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