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中国人の「柔軟性」と日本人の「計画性」
発信時間: 2009-01-15 | チャイナネット

加藤 嘉一=文

『泣きぼくろ』の主演の二人。「李」役の郭家銘と「ボタン」役の黄聖依

 

私は今、中国の連続テレビドラマ『滴泪痣』(日本語版仮称『泣きぼくろ』)の撮影のため、日本に来ている。李という中国の男性主人公が日本に留学し、中国人のボタンという女性不法滞在者と出会う。涙が流れる目の下の同じ位置にホクロがある人同士は「絶対にうまくいかない」とボタンが言い、李はボタンを愛してしまう。

二人は怒濤のような異国での生活を繰り広げる。ヤクザに追われる日々、母を捜し続ける眼差し、利害を超えた理由なき愛、生きるという勇気、叶わぬ想い、切ない運命。日本を舞台にしたラブストーリー。私は助監督兼役者という立場で、唯一の日本人スタッフとして動いている。来年の放送が楽しみだが、中国人の中にすっぽり浸かって仕事をする過程で、いろいろ考えることも出てくる。

ロケは北京で一カ月、日本で1カ月なのだが、20話、つまり20時間の作品を2カ月で撮る。9月下旬から11月下旬の間は、まさにノンストップ。体力の限界に挑戦するプロセスは、高校の駅伝部時代を想起させ、心地よい。

私はこれまで、さまざまな「日中合作」のイベントやプロジェクトにかかわってきた。文化交流、ファッションショー、ビジネス交渉、シンポジウム、同時通訳、フォーラム主催、学生イベント……。その過程で、日本人と中国人がともに何かを創りあげるうえで、何が必要か、どう工夫するか、どこまでは主張して、どこからは妥協するか、バランスを如何に取るか、お互いの面子をどう立てるか、「ウイン・ウイン」の形で終わらせるにはどうすべきか、限界はどこにあるか、感じ、考え、悩み、自分の中で答えを探し続けてきたつもりではある。

日中合作という意味では、今回もこれまでと何ら変わるところはないし、自分の役割も理解できる。ただ、ドラマのロケ現場は私にとって「未知の世界」。しかも、助監督という立場なので、プロデューサーサイドのコーディネートもするし、通訳もすることになる。役者さんの演技や台詞、コンディション作り、ロケ地の確認、監督のサポート……。

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