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日本経済の急激な悪化と対応について
発信時間: 2009-02-27 | チャイナネット

当然の帰結として、アメリカに対する債権国は中国、日本、中東産油国であり、債権の多くは貿易黒字の蓄積によるものである。外貨準備高は、中国が1兆9千億ドルで世界1位、日本が1兆ドルで同2位となった。国家としてアメリカが借金をして物を買ったのである。

だが、借金による消費が永続することはない。家計も同じである。アメリカの住宅ローンの多くが、既に与信の限度を超えてしまっている。サブプライムローンのデフォルトを回避するため、オバマ大統領は、公金を家計に注入せざるを得ない。また過剰消費は需要の先取りでもあり、在庫・投資の調整が必要となる。アメリカの景気回復には時間がかかる。

現在、生産調整を行っているトヨタは、販売台数(2008年3月期)854万台(国内516万台・外国338万台)が700万台に落ちても黒字可能な企業体質に変革するという。生産調整も、本年5月には終了し、通常の生産に復帰する見込みである。

研究開発を更にすすめ、新技術・新製品によるブレークスルーを狙うとともに、需要激減に対しては、採算分岐点を引き下げて耐え、次のチャンス(景気回復)を待つほかはない。

日本政府の喫緊の課題は、輸出産業部門における労働者の失業対策である。輸出産業は付加価値が高く、待遇も良かった。しかし、自動車メーカーでは、殆どの派遣労働者が雇い止めとなる。電気機械もこれに準じるであろう。待遇は落ちるが、介護、物流、サービス分野での求人はまだ多く、職業紹介・職業訓練・セーフテイ―ネットの機動的展開が必要である。

その間に日本としては、外需依存、輸出産業優位の経済構造を変えて、内需主導、消費者優位の経済成長に転換することが重要である。思い切って、円高に舵を切って物価を下げ、実質賃金の上昇を目指してはどうであろうか。そして国民生活の向上に資する分野と成長性の高い分野に投資して、内需を喚起しなければならない。

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