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中日関係の健全な発展には思想面の取組みも必要 |
発信時間: 2009-03-24 | チャイナネット |
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新たな発展基調が生じた今、その健全な発展を確保するには、さまざまな要素間の協調が必要だ。人々は、交流の強化や共通利益の拡大により多く注目している。こうした意見は間違いなく正しいが、これは主に実務面の取組みだ。経済のグローバル化がほぼ全世界を激しい経済競争の中に巻き込んでいる中、人々がどんどん「実務化」するのも無理もなく、ニクソンとの会談で哲学のみを語った毛沢東のような姿勢は、ほとんど絶えようとしている。
だが哲学を語らないのは、哲学を避けられることと同じではない。安全保障について言えば、安全保障上の戦略や戦術だけでなく、その上にさらに安全保障上の哲学があるべきだ。つまり、いかにして正しい哲学思想をもって、安全保障上の戦略や計画、および防衛交流・協力を指導し、策定するかだ。
最近、米ハワイのイースト・ウエスト・センター、シニア・フェローのデニー・ロイ氏が「中国の台頭およびその地域の安全保障への影響」という講演を日本で行った。そこで語られたのは安全保障問題だったが、これはこの学者が持つ深い哲学的教養を反映したものだった。例えば、彼は中国の軍事力発展の目的を事実に即して判断し、「中国は大国になることを望み、また将来リーダーシップを発揮するためにひそやかに準備を進めているが、中国は平和発展路線を歩むと主張しており、世界の脅威になることはない」と指摘した。彼は中国が強大な軍事力の保有を望むのは、主に全世界における国益を守るためだと考えている。彼はまた、中米関係や日米同盟の変化を発展の観点から捉えるように求め、将来の世界秩序が中米両国により管理されることを懸念する日本人に対しては「中国が国際ルールに則って自らの責任を履行する限り、米国は中国の強大化を歓迎する。日米同盟の役割はいくらか低くなるだろうが、これは日本にとってもなんらマイナスではない」と表明した。
歴史的な原因から、中日両国が相手を客観的に、ありのままに認識することは、かなり容易でない。また、相手への正しい認識からそれては、協力の順調な発展も難しい。したがって、中日両国の防衛交流・協力に新たな発展基調が生じた今、両国の戦略家が、実務面に取り組むと同時に、哲学、特に認識論を多少討議することは、こうした新たな基調の健全な発展を確保する上で、掛替えのない役割を果たす。 「人民網日本語版」2009年3月24日 |
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