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「一碗の茶から平和を」を唱える茶道裏千家千玄室大宗匠にインタビュー
発信時間: 2009-03-29 | チャイナネット

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25日、茶道裏千家は北京の「中日青年交流センター」に茶室「青交庵(せいこうあん)」を開設し、記念式典と茶会を行った。第125回裏千家訪中団を率いて中国入りした第15代家元千玄室大宗匠は、式典と除幕式に参加し、その後の記念茶会で自らの手前で参加者をもてなした。

「青交庵」は「両国の青年同士が茶をもって交じり合い、世界平和に貢献してほしい」という願いを込め、第16代家元千宗室が命名したものである。裏千家はこれまでにも、北京外国語大学、北京大学などに茶室を建立したが、「青交庵」は今後、北京にある茶室の総称になり、北京活動センター茶室として位置づけられている。

裏千家は1979年、初めて北京で茶道を紹介し、今、北京だけでも茶道人口が3000人に上っていると見られている。30年にわたる中国との交流にこめた思いについて、記念茶会の後、千玄室大宗匠にインタビューした。

■茶道の里帰り 中日の文化交流基地に

記者 裏千家北京センター茶室「青交庵」の開設、おめ でとうございます。

――ありがとうございます。たいへん嬉しく思っております。多くの方々からご支援をいただき、こんなにすばらしい北京のお茶室ができたことを心から感謝いたします。皆さんのお陰です。時代を担う青年同士が一椀のお茶を持って交流をしていただくということで、第16代家元千宗室が「青交庵」と命名しました。これを機会に、ここが日本と中国の茶道を通じた文化交流の促進に貢献していく基地になるよう期待しています。

記者 これまで長きにわたり、中国との友好交流を進めてこられましたが、交流にどのような気持ちを託していますか。

――古来から、日本は衣食住をすべて中国からいただき、それにより、日本の国が段々成り立ったわけです。茶を飲むことも、1300年前、中国から日本に伝わったもので、それが日本で「茶、道」になったわけです。ルーツは中国でありますから、私はそういう意味において茶道が中国に里帰りしたという風に思っています。

記者 そういう意味で、中国でお茶を披露するのと、世界の他の所でお茶を紹介するのと、気持ち的に違うものもあるということですか。

――いいえ、基本的に違うところはございません。ただ、どの国に行くとしても、お茶を飲むということは、一番はじめは中国から起こったと言います。中国では、お茶を飲むことを「喫茶」と言い、その喫茶が日本に流れてきました。1300年前に、日本でお茶を初めて頂いたという記録が出ていることから、その後、茶道になってきたということを言います。

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