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読者: 「中国は日本を侮っているとは思わない」
発信時間: 2009-04-24 | チャイナネット

では、現に中国を軽蔑し、その資格あるとすら自惚れている日本は、中国を理解しているのでしょうか。答えはノーだと思います。明治以降の少なからずの中国研究者が中国に関し侮蔑的な発言を繰り返しているのは、彼ら研究の成果などではなく、逆に、彼らが結局は中国を理解することができなかった挫折感と焦慮感の現れでしょう。

彼らが理解できない真の中国とは何でしょうか。実は中国はそれを少しも隠していません。なるほど、中国は面子を非常に重んじます。しかし、同時に明るく開けっ広げなので、欠点や弱点を曝すことを恐れないし、それを大真面目に厳しく批判する勇気もあれば、カラカラと笑い飛ばすほどの大らかさも持ち併せています。自分を知る者が持つ強さと大らかさ、私はこれが中国の謎を解くカギだと思うのですが、自惚れと偏見が認識の目を曇らせるのでしょうか。

ですから、日本が中国研究と称し、重箱の隅を突く様な情報収集や「あら探し」に精を出しても、それは真の中国を理解する助けにはならないし、むしろますます不可解のジレンマに陥るでしょう。何故なら、数々の愚昧、醜態、混乱を恥ずかしげもなく晒しているはずの中国が、何故五千年にも渡る偉大な文明を維持し続けることができるのか、様々な価値観と利害が交錯する国際社会において、無数の非難、中傷、嘲笑、挑発、攻撃、制裁を受けているはずの中国が、何故倒れることなく立ち上がり、多くの国々の尊敬を受け、とりわけ超大国のアメリカからも一目置かれ、再び大国として復興しようとしているのか、その理由を考えなければいけないのですから。

余談ですが、日本の中国、アメリカとの関係を私なりに例えますと、日中関係は厳格で煩い父と不良息子の関係で、日米関係というのは傲慢な親分と気の弱い子分の関係のようです。近頃威勢の良い一部の日本人は「アメリカ(=親分)から自立し、中国(=親父)に毅然とした態度をとろう!」とも言っています。また、一部の日本人の「中国に飲み込まれる」は正に「エディプスコンプレックス」の症状ではないでしょうか。明治以来の日本の国是である「脱亜入欧」とは、田舎(アジア)の古臭くて厳格な父親(中国)を恐れながら忌み嫌い、都会に飛び出して(近代化)、ヤクザ集団(欧米列強)の仲間入りをしようという、不良息子のスローガンに、私には見えます。

いずれにせよ、中国に対し、このように複雑に歪んだ心理の悪循環を繰り返す(それが快楽にすら達している)日本に対し、中国はどうしたらいいでしょうか。それは、先ず、中国が更に発展して名実とも強大となり、その威容を改めて示すことだと思います。そして、日本が聞こうと聞きまいと見ようと見まいと、大きな声できっぱりと道理を説き、真実と現実を厳しく突き付けることです。相当な荒療治になると思いますが、それができるのは中国を措いて他にないし、それが唯一日本を救い、両国の平和友好を永遠のものにできる道だと、私は信じているのです。

2009年4月17日 宮田

 

「チャイナネット」2009年4月24日

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