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四川被災地に小学校を寄贈する建築家迫慶一郎氏
発信時間: 2009-05-12 | チャイナネット

2、被災地再建の様子

――四川大地震1周年を迎えますが、小学校プロジェクトの進展について。

工事は3期に分かれ、1期は6棟の普通の教室とお手洗い、2期は回廊、食堂、職員室、受付、3期はその他の部分です。今は第1期工事がちょうど始まったところで、8月の末までに終わらせ、9月1日からの新学期の授業をスタートできるよう進めています。

日本人建築家の迫慶一郎氏

仮設校舎で綿竹市春溢街の小学生たちと

――今の被災地再建の状況について。

5月9日に四川省に行きましたが、個人住宅のほうはあまり再建が進んでいないようで、まだみなさん仮設住宅に住んでいる状況です。道路を含むインフラ工事や、部分的に学校の建設は行なわれていますが、進んでいる分野もあれば遅れている分野もあるという状況です。

迫慶一郎と綿竹市人民政府の侯光輝副市長。起工式が行なわれた去年11月9日に撮影

――プロジェクトの資金面などの具体的な状況について。

全体の所要資金は1600万元ですが、まだ850万元の資金が足りません。そのため第2期工事に入ることもできないし、第3期もまだ今のところ実現の可能性はありません。ですからこのプロジェクトをできるだけ多くの人や企業に知ってもらい、参加してもらいたいのです。

今回のプロジェクトは、中国と日本の企業の共同事業なので、中国の企業の参加も歓迎しています。今のところ中国の企業は少ないですが、何社か参加していただいています。

最初は、日本の最新技術を用いて、子供たちのために安全性の高い校舎を作りたいと思ったのですが、やはり日本の企業だけの援助で建てるのは難しく、6月上旬に中国企業が援助してくれました。その時から日中合作にしたほうがよりいいと考え、それに日中友好にも役立つのではないかと思ったのです。これからはできるだけ中国の企業にも参加してもらい、日本と中国の民間企業が力を合わせたプロジェクトになれば、それは本当に意義深いと思います。

日本政府にも資金援助してもらっていますし、今後は四川省の政府にもお願いするかもしれません。民間と政府、中国と日本が力を合わせて作る学校をぜひ実現したいと思います。

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