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『鳳凰週刊』:日本の国際イメージはなぜ中国よりも良好なのか
発信時間: 2009-07-01 | チャイナネット

2009年版「国際平和度指数」ランキングが6月に発表された。中国が74位であったのに対し、隣国の日本は7位にランクインしアジア最高位を獲得した。実際、日本は今回の国家イメージ調査でアジアトップとなっただけでなく、この数年、他の機関が実施した調査でも上位に名を連ねている。こうした日本の姿を、中国は歴史を通じ積み重ねられた恨みから的確にとらえられないでいるのか、あるいは調査そのものに議論する価値があるのか。これらは熟考を要する問題である。時事週刊誌『鳳凰週刊』が伝えた。

 

日本の「国際平和度指数」はアジアトップ

「国際平和度指数」ランキングの発表は2007年からスタート。オーストラリアに本部を置く経済平和研究所が中心となり、世界中の専門家やシンクタンク研究員の英知を結集し研究を進め、英国紙『エコノミスト』の調査部門がデータ収集・分析に当った。この研究では144カ国を対象に対外戦・内戦、犯罪、テロ活動の危険性や政情などの項目を数値化しランキング形式でまとめた。

 

今年はニュージーランドが「世界で最も平和な国」の栄誉を手にし、イラクが3年連続で最下位となった。注目すべきは、北欧諸国が半数を占める上位10カ国に、日本が唯一アジアからランクインした点だ。その他のアジアの国では、シンガポールが23位、韓国が33位、北朝鮮が131位となった。

 

日本がこのように上位にランクインできた理由は何か。経済平和研究所が発表した研究レポートから以下の3点が読み取れる。1つ目は、日本は国内政治が安定し、「暴力犯罪」「暴力的デモ」「殺人事件発生率」などの指標がいずれも世界最低レベルにあることから、ポイントを小さく抑えられた点(ポイントが小さいほど平和度が高い)。2つ目は、人権を尊重し、法律で銃の所持を固く禁じているほか、第2次世界大戦以降、政局が比較的安定している点。3つ目は、軍事費の対GDP(国内総生産)比が低い点である。

 

中日両国の各項目データを比較

中国と日本はアジアの2大強国であるが、日本が1272ポイントで7位だったのに対し、中国は1921ポイントで74位と大きな差がついた。この理由は一体何か。

 

各項目の中で注目すべきは、「近隣国との関係」で、両国はいずれも3ポイント、「対外戦」に関連する項目でもいずれも1ポイントと評価された点である。これらから対外関係では両国が同じレベルにあることがわかる。また、「軍事費の対GDP比」でも両国はともに1ポイント。「人口10万人当たりの武装人員数」「通常兵器輸出入量」「重兵器の総量」などでも、いずれも1ポイントずつとなっている。このように、「中国軍事脅威論」はこの研究の中国に対する評価に影響を与えておらず、両国は同等に評価されている。

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