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第11回 深化するロボット分野での中日韓の協力
発信時間: 2009-10-30 | チャイナネット

第4回中韓日ロボット研究者交流ワークショップと第28回国際先進ロボット会議が、27日から29日にかけて北京で開催された。「チャイナネット」は会議に出席した国家863計画「第11次5カ年計画」先進製造技術分野の専門家グループのリーダーであり、北京航空・宇宙航空大学機械工程、オートメーション学院の王田苗院長に、中日韓のロボット分野での協力や、中国のロボット業界の発展などについて話を聞いた。

 

深まるロボット分野での中日韓協力

中日韓ロボット研究者交流ワークショップは、2006年に中国科学技術部、日中産学官交流機構、韓国知識経済部が呼びかけて始まったもので、これまで3回開催されている。

このワークショップの目的は、中日韓の間に学術情報や政府政策情報の交流プラットフォームを構築し、ロボットの産業化を共同で推進するためのもので、中日韓はこの数年、展示会の開催などを通して互いに情報を交換し、協力は絶えず深まっている。

 

ロボットに関心を持ち始めた大企業 日韓を追いかけるペースが加速した中国

中国のロボット産業は日韓に比べてまだ差があるが、科学技術部はロボット産業発展を非常に重視し、強力にサポートしているため、日韓を追いかけるペースは明らかに加速している。最近では革新的な理論や方法が相次いで登場し、工業ロボットやその他のロボットの開発が大きく推し進められている。

その他にも工業ロボットへの需要がますます高まっており、ハイアルや奇瑞、江淮などの大企業はこの分野に注目し始めている。大企業の参入は、ロボットの開発力を大きく引き上げるに違いない。

 

中国のロボット産業発展の方向について

中国は発展途上国のため、ロボット開発は経済発展や特に将来の戦略的産業の発展に注意を払い優先的にサポートしている。そのため発展の方向は、工業ロボット、オートメーション生産ライン、核心となる部品の開発にとどまらず、情報技術やその他の技術の発展、高齢化社会の到来によって応用が広範なサービスロボットの開発で、特にサービスロボットの開発は新たな成長点と新興産業になる可能性が大きい。

 

ロボット産業化の時代はいつ来るのか?

中国では小範囲でのロボットの産業化はすでに始まっているが、ロボットの大規模な産業化を迎えるには3つの問題を解決しなければならない。それは核心となる技術の進展やコストの抑制、安全性の問題だ。

今、金融危機の影響を受けた高齢者や病人の介護ベッド、玩具、オートメーション設備を生産する企業は、モデルチェンジの向上を図っており、大学や研究所と協力してロボットを開発することを望んでいる。これは産業化の糸口だといえるだろう。だが状況はそんなに簡単ではない。この3つの問題が解決し、低コスト、高性能、モジュール化の工業体系が開かれ形成されてこそはじめて、ロボットはパソコンのように家庭に入ってくるだろう。

 

「チャイナネット」 2009年10月30日

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