ホーム>>中日両国>>社会
「万博の成功に日本の経験を役立てたい」
発信時間: 2009-11-25 | チャイナネット

上海万博の開催まで残り170日の11月12日、北京で第7回上海万博国際フォーラムが開かれた。 上海万博の誘致成功後、年に一度テーマを決めて、開かれているこのフォーラム。今回は、「世界の叡智を集め、都市の未来を共につくる」。開催日程は一日で、「持続可能な都市文明」、「多元的な都市文化」、「発展する万博の理念」という三つのテーマで話し合われた。

2005年日本国際博覧会協会事務総長で、現在は日本商工会議所専務理事の中村利雄さんがパネリストとして招かれ、「万博は持続可能な発展ビジョンを共有化する重要なきっかけ」と題したスピーチをした。フォーラム参加の感想と上海万博に寄せた期待などをインタビューした。

 

中国のプレゼンスの向上に注目

 

――フォーラム参加のご感想は?

今回のフォーラムは、開幕式に温家宝総理、閉幕式に王岐山副総理がそれぞれ出席し、スピーチをしました。中国政府の力の入れ方をまず強く感じました。とりわけ、温総理は講演の中で、万博の歴史から、中国が長い間、万博に対して寄せてきた思いを紹介し、更に話は、詳しい目的やその実現へのプロセスにまで及び、世界にアピールする内容のあるスピーチだったと思います。

フォーラムを通して、今回の万博は持続可能な成長に力を入れていて、これをどのような形で世界に提示していくのか、視点が明確になってきたように思います。

――温家宝総理は講演の中で、万博の開催は五輪と同じように、中国人の百年の思いがこめられていると話しました。

それだけ熱い思いがあることが良く伝わりました。日本も1851年、万博に初めて出展してから、開催するまでに120年かかりました。

万博は非常に創造的なもので、心の余裕、経済的なゆとりは言うまでもありません。自分だけでできるものでもなく、世界各国からその重要性を認められることも必要です。

上海万博には世界200以上の国々が参加しています。世界の国々が「中国が大事で、中国に自分たちの存在をちゃんとアピールして、理解してもらわないといけない」と、そう思う時代に入ってきたと思います。

 

■中国は万博の成功により世界から尊敬される

 

――上海で万博が開かれることの意義をどう見ていますか。

上海は世界の人々にとって馴染みのある国際都市です。急速な発展で、都市問題も当然掲げているわけですが、先進的な面と発展途上の両面を持ち合わせているだけ、両方の国から人々が集まるのに良い地にあると思います。また、日本にとっても近いところですし、ぜひとも日本の経験をお伝えして、成功に向けて貢献できることを光栄に思っています。

――世界の半分の人口が都市に暮らしていることを背景に、「より良い都市、より良い生活(Better city、Better life)」が上海万博のテーマになっています。

今の世界的な問題というのは、世界の知恵が結集しないと解決できない。都市の発展という普遍的な問題に対して、世界中の人が自分たちがどのように解決していくのかについて意見や智恵、アイディアを交換していく。

愛知万博は、今まで人類の歴史に奢りがあったという反省に基づき、自然の大事な仕組みを変えようというのではなく、それを尊重して、その枠組みの中で最大限に人類の智恵を発揮しようという考えでした。その精神は上海も変わっていないと思います。その仕組みを考える時に、Global Wisdomを集めようと中国が理解したのだと思います。

万博はクリエイティブなもので、時代や地域によって、内容が異なってくるのが当然です。でなければ、ただの見本市になってしまいます。そういう意味で、上海は新しいチャレンジをしていることに敬意を表します。これが成功できれば、中国人の百年の思いがかなうということだけでなく、世界から尊敬される国になると思います。

1   2    


  関連記事

· 上海万博に食品提供するメーカーに「一級保障」実施

· 上海万博 中国館の夜景

· 上海万博公式グッズ展示予約センターがオープン

· オンライン上海万博、正式開通

· 上海万博、中米関係の新たな里程標

  同コラムの最新記事

· シルクロードとブックロード

· 桜の国の女性たち

· 戯曲『駱駝祥子』と私の故郷

· 中日のアニメファンたちがコスプレショー 長沙

· 中国青少年健康基金、22日に北京で設立