2010年中国上海万国博覧会(上海万博)への参加が確定した国や国際機関は242に上り、確定した時間からみると米国は後ろから3番目で、まるで「大名出勤」だ。だが米国館は外国館の中で最も大きな規模になる予定で、建設が軌道に乗るやいなや、3カ月足らずで骨組と屋根を完成させるという記録をうち立てた。「国際金融報」が伝えた。
2006年3月22日、中国政府は世界に向けて、温家宝総理が上海万博の正式な招請文書に調印したことを明らかにした。それから今年7月10日になって米国政府はやっと出展契約に調印し、万博への参加が確定した。上海万博の決定からすでに3年が経ち、万博開催まであと295日となっていた。
上海万博事務協調局には海外からの出展の最新情況を示す「旗幟墻」(国旗ウォール)がある。そこに示された米国旗のかたわらには、相当長い期間、「米国政府は口頭で出展を承諾した。上海万博事務局は米政府の文書での確約を待っている」という注釈が添えられていた。
確約を待っていた長い時間の中で、米国は上海万博に参加しないのではないかという疑問が、国際世論の焦点となり、大きな論争を巻き起こした。だが方針が決まった後の米国の行動は迅速で、7月1日に総代表を任命し、同10日に出展契約に調印し、同17日に敷地面積約6千平方メートルの米国館建設をスタートし、10月14日には骨組みと屋根が完成した。
極めてゆっくりとした歩みから、超高速の走りへ。米国の万博参加プロセスはすこぶる印象的だった。
米国の法律では国の予算で万博に参加することを禁じており、国際金融危機により民間の資金調達が困難になったことが、米国が今回万博への参加確約を引き延ばさざるを得なかった主な原因だ。さらに米国が博覧会国際事務局(BIE)を退いてから数年が経過しており、過去10年間に開催された2度の万博に米国は参加していないこと、政権が交代したことなども、米国の万博参加の不確定性をより増大させた。
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