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上海万博、中米関係の新たな里程標
発信時間: 2009-11-13 | チャイナネット

上海市の洪浩副秘書長(上海万博事務局長)によると、外界の予測がどのようなものであろうと、客観的条件がいかに困難でも、過去約3年間にわたり、中米双方は米国の万博参加に向けて、たゆまずに努力を続けてきた。中米関係という大局や将来を視野に入れて、両国トップは常に万博を高度に重視し、信頼感を育んできた。米国が欠席しないことはわかっていた。両国に必要だったのはふさわしいタイミングを作り出すことだった。

今年1月、オバマ新大統領の米国第44代大統領への就任演説に先立ち、上海万博事務局は大統領に「米国が上海万博に出展すれば、この一大イベントを成功させるだけでなく、中米関係の長期的発展、世界や地域の協力にとっても重要な意義がある。より重要なことは米国自身の重要な利益にも関係するということだ」というメッセージを送った。

2009年は中米国交正常化30周年にあたり、国交正常化は1972年に上海で発表した共同コミュニケ「上海コミュニケ」に端を発する。米国駐上海総領事館のベアトリス・キャンプ総領事はこれまでも繰り返し「米国はきっと参加する」と述べ、「米国が、中国が初めて開催する総合的な万博に出展することは、今後30年間の米中協力の扉を開くものだ。これはより多くの協力、より多くの交流、より多くの相互訪問、そしてより多くの対話に通じる扉となる」との見方を示してきた。

今年7月10日、上海万博米国エリアの総代表に任命されたホセ・ビジャレアル氏は、出展契約への調印に際して、米国館の民間資金調達額目標は6100万ドルで、すでに半分近くが調達済みだと述べた。そして現在では3分の2以上が集まっており、米国館の建設、展示、運営は基本的に保証されたといえる。この間、中国市場で業務を展開し、中国と長く関わりをもつ米国の有名企業や機関がスポンサーに名乗りを上げたことは、ヒラリー・クリントン国務長官を代表とする米国トップのアピールやキャンペーンとは切っても切り離せない。

クリントン国務長官はかつて、上海万博のマスコット「海宝」の人形を執務室に飾っており、海宝と一緒に米国館の最新の進展状況を心待ちにしていると述べたことがある。クリントン国務長官はこうした発言を通じて、民間の資金調達と米国の出展が長官就任以降の一大事であることを表明したのだ。

上海万博国際出展部の周峻部長によると、米国は7月10日まで出展契約に調印しなかったが、中国政府の強力な支援を受けて、米国館に関する実地調査、建物の設計、出展準備などの作業が資金調達と並行して進められてきた。万博組織委員会は優秀な施工チームを手配し、米国館の民間資金調達の動きをみつつ多方面からサポートを行ってきた。こうしたことが、米国館が3カ月足らずで骨組みと屋根を完成させられた重要な原因だ。

「人民網日本語版」2009年11月13日

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