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経済大国世界2位の維持に日本政府は円高黙認か
発信時間: 2009-12-02 | チャイナネット

今年になってから円高が続いているが、中国国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英所長は円高の原因について、ドル安と日本政府の黙認、国際環境の影響と日本政府の干渉能力に限りがあるという3つだと考えている。

陳所長は「ドルが下落しているのは円高の直接の要因で、これは円高進行の余地がある、あるいは日本経済が強気になると理解すべきではない」と話すが、ドルの下落はコントロールすることができ、もし来年に米国の経済がよくなれば、円高を招く傾向は減少すると考えている。

そのほかにも民主党は円高を黙認するようにずっと過剰な干渉をしていない。日本はすでに円の国際化の一番良いチャンスを失い、経済がもっとも強かった1980年代や90年代のようだ。今はドルの覇者の地位が挑戦を受け、国際貨幣のシステムが多元化を呈する機会に直面する中で、円を上昇させ国際化に向かって進むことは民主党の重要な国際戦略である。

陳所長は、日本経済の回復状況から見て、しばらくのあいだ円高の影響はそれほど大きくないと指摘する。「日本の輸出は相変わらず伸びており、円高により経済が収縮しても、日本は今年も世界第2位の経済大国の地位を保つ。もし円安になれば、世界第2位の地位は、経済の高度成長が続いている中国に取って代わられるだろう。中国に追い越されると日本は大きな心理的ショックを受け、それは鳩山政府が目にしたくないものだ」

陳所長によると、日本の輸出業が苦戦を強いられているのは全てが円高によるものではなく、世界的な金融危機の中で地域や世界での日本の影響力が下がり、日本政府の経済への干渉能力が従来と比べて大きくないという国際的な環境に関係があるという。

日本政府にとって最も肝心なことは、来年にはいかに経済の成長を促進するかということだ。日本銀行は日本経済がデフレの状況にあるという認識を初めて示し、経済刺激策を講じることを示唆しているが、「日銀はさらに金融緩和をし、株式市場や不動産市場の回復を刺激して経済成長の雰囲気を作るだろう」と陳所長は予想している。

在日華人にとってありがたい円高

在日華人にとって円高の再来は非常にありがたい。円高に敏感な在日華人は11月26日と27日に中国系金融機関に行って中国に送金した。この両日に中国系銀行を訪れた人は通常の5倍近くだったという。

専門家は、円高が一定期間続けば華人の日本での生活や仕事にも影響が現れ、日本は90年代のように外国人労働者を引き付ける国になるだろうと分析している。

「チャイナネット」 2009年12月2日

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