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中日友好協力の新たな輝かしい成果を期待
発信時間: 2009-12-22 | チャイナネット

于 強

中国の習近平国家副主席の訪日は、広範な関心を呼んでいる。中日指導者間の相互訪問がこれほど頻繁に行われたことは、歴史的にまれに見るものであり、中日関係の新紀元が切り開かれたことは間違いない。

数年前、北京のある友人から、中日両国はなぜ将来共同体を構築することができないのかという内容の手紙を受け取った。友人は私が中日友好交流に従事していることを知っていて、私がこのことを呼びかけ、努力を払うよう望んでいる。この友人の提案が実現できるかどうかに関わらず、その提起した中日両国の友好、相互協力の強化、更には共同体構築の構想は、両国と両国人民の根本的な利益に合致するものであり、歴史の流れに従うものでもある。

中日両国は一衣帯水の隣国で、早くも1千年余り以前の唐代に、中国のさん然と輝く文化は日本に伝わっていた。中国の鑑真和上は幾多の苦難にも屈せず、仏教伝道のため5回も日本への渡航を試み、また李白が「日本の晁衡 帝都を辞し 征帆一片 蓬壷を遶(め)ぐる」と阿倍仲麻呂を偲ぶなど、こうした美談は長い間人々に語り伝えられている。日本文化の源は中国にあり、古代における中日両国の人々の友好的な往来は歴史に輝かしい一章を書き記した。

しかし、中日両国に不幸な歴史が発生したこともある。日本軍国主義が発動した中国侵略戦争は、中国人民を甚大な災難に遭わせ、日本国民にも深刻な戦争による苦痛をもたらし、1972年の中日国交正常化に至るまでのかなり長い歳月にわたる両国間の相互往来の中断を招いた。

歴史を顧みると、中日両国は争えば双方が傷つき、 仲良く付き合うなら双方に利益をもたらしてきた。中国の対外開放後、記憶に新しいのは、日本の家電製品が一般家庭に普及して大人気になり、日本企業がビジネスの良機に恵まれたことだ。多くの日本企業は中国への進出によって苦境から抜け出し、中国で市場を探し当てたと同時に、中国の対外開放と経済発展をも促進してきた。

中日両国は多くの協力分野において優れた条件や相互補完の優位性を有しているため、これを十分に活用し発揮させることは両国の建設と発展に計り知れない役割を果たしている。地理的位置から見て、一衣帯水の中日両国はそう離れておらず、交通が便利である。文化の面から見て、中日両国は同じ東洋文化に属し、交流や融合にプラスとなっている。中国は土地が広く物産が豊富で、人口が多く、労働力が豊かで、市場消費の潜在力が大きいが、日本は地域や資源に乏しく、社会の高齢化が加速されており、労働力が乏しく、ここ数年来の経済と市場の回復に大きな進展が見られないため、双方の提携、相互補完はウィン・ウィンとなるものである。発展途上国の中国は、科学技術、環境保護などを強化し、向上させる必要があり、日本は科学技術や環境保護などで世界のトップにあるため、両国がこの分野における協力と交流を展開するのは非常に重要な意義がある。防衛の面では、中国は歴史的に何度も世の転変を経ており、帝国主義列強の侵略と略奪を受け、苦しみを味わったことがある。中国は他国を侵略し覇を唱えることはあり得ず、中国の軍備は防衛を主とする。「日米同盟」の庇護の下での日本は、その歩みが苦難に満ち、高い代価を払っただけでなく、「世界で永遠の敵もないが、永遠の友達もない」と国民の不満を買うようになった。中日両国がより高くより深い協力と相互信頼関係を樹立するならば、防衛の面でより多くの経費や精力を節約して国内の建設に充て、国民に幸福をもたらすことができるのだから、これをやらない手はないだろう。ともに世界の経済大国である中日両国の強者どうしの提携はアジアと世界の平和と安定及び経済の発展に計り知れない役割を果たすだろう。

日本の外交官である千葉明氏はその著書『日中体験的相互誤解―未来史を共に創造するために』の中で、「文字や文化の内容について最も基本的な理解があるので、互いによく知らない日中両国の一般庶民が初めて顔をあわせても、1本のペンを握れば直ちにいくつかの唐詩を書き出して交換することができる。このような関係は、世界で日本人と中国人の間だけに成り立つもので、ほかにはもう見当たらない。このような関係を大切にすべきだし、、無駄にすることはできない」としている。

中日両国は歴史を鑑とし、未来へ向かい、共同で努力を傾け、より深い緊密な友好協力関係を作り上げ、共同発展を図るべきだ。われわれは中日関係の新たな輝かしい成果を期待している。

「北京週報日本語版」2009年12月22日

 

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