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蒋暁松:日本の不動産企業相継ぐ倒産、中国企業にチャンス
発信時間: 2010-02-05 | チャイナネット

 大手国有企業を中心とした中国の調達団や投資団がさきに欧州を相継いで訪問している頃、民間企業の間では対日投資熱が静かに高まっていた。全国政治協商会議の委員と博鼇(ボアオ)アジアフォーラムの副理事長を務める新中日友好21世紀委員会の蒋暁松秘書長(事務局長)の話によると、現在、中国の民間企業の前には、日本の不動産業、上場企業の買収、金融などに投資するチャンスが大量に横たわっている。「南方網」が伝えた。

 蒋秘書長は現在、日本の産業に対する中国企業の理解や投資を促す活動に力を入れているという。自身が会長を務める日本千博株式会社は、今月中に上海、北京、杭州などで訪日投資説明会を相継ぎ開催し、日本での投資チャンスを広く紹介する予定だという。

 ▽対日投資熱が上昇

 対日投資熱の高まりを最も早く感じ取ったのは、千博社のような中日の経済貿易往来に関わりをもつ企業だ。

 JChere日本株式会社上海支社の陳達俊経理(マネージャー)によると、同社は早くも先月14日に上海で、日本の不動産への投資に関する座談会を開催している。現在、対日投資を希望する顧客には2種類あり、一つは個人の顧客、もう一つは不動産関連の民間企業や投資基金などだ。いずれも金融危機で株価がふるわない日本の不動産企業を「買いたたく」ことに強い興味を示している。

 中国民間企業の投資熱に、日本側も積極的な反応を示す。経済危機による財政的困難から抜け出すために、地方自治体の多くが中国とのつながりを求めている。

 中国国際貿易促進委員会駐日代表処の傅存民主任によると、日本の地方自治体は一般的に外資導入に積極的だ。2008年下半期以降はその多くが中国企業の投資を歓迎する姿勢をたびたび明確にしている。

 大阪外国企業誘致センター(O-BIC)は大阪府、大阪市、大阪商工会議所が共同で設立した非営利団体で、アジアを誘致や資本導入の重点と位置づける。国際部の梁瑜プロジェクト主管によると、同センターが昨年実現させた誘致プロジェクトは36件に上り、例年の約20件を上回った。うち中国企業によるものが最も多いという。

 梁主管によると、同センターは今年10月に大陸部、香港地区、台湾地区、韓国、シンガポールなどの企業家を大阪視察に招請し、より多くの投資プロジェクトを実現させる計画だ。

 実際の中日経済貿易関係では、中国の対日投資は日本の対中投資に比べて大幅に立ち後れている。商務部が昨年9月に発表したデータによると、日本の対中投資額(実行ベース)は累計639億ドルに上り、日本は中国にとって2番目の外資導入元だが、中国企業の対日投資はスタートが遅く、対日投資額(実行ベース)は累計2億5千万ドルに過ぎない。とはいえ08年上半期の対日投資は前年同期比118%増と急速に増加して1470万ドルに達した。

 蒋秘書長は「中日間の経済協力において、私たちはずっと日本がやって来て投資するのを迎える側だったが、こうした歴史的な段階は終わりを告げるだろう」と話す。

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