トヨタ、勝者から挑戦者へ

トヨタ、勝者から挑戦者へ。 ここ一年で、トヨタ自動車は赤字とリコール問題を経験し、世界自動車業のトップの座を失った。自動車産業は日本経済を支える柱であり、トヨタは日本製造業の代表とシンボルとも言える。トヨタの豊田章男社長は、「過去、私たちは勝者だったが、現在は挑戦者だ」と繰り返し述べている…

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発信時間: 2010-07-01 17:05:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ここ一年で、トヨタ自動車は赤字とリコール問題を経験し、世界自動車業のトップの座を失った。自動車産業は日本経済を支える柱であり、トヨタは日本製造業で最も大きい生産企業で、日本製造業の代表とシンボルとも言える。リコール問題は日本経済だけでなく、日本ブランドの信用にも大きな影響を与えた。今年に入り、トヨタの豊田章男社長は、「過去、私たちは勝者だったが、現在は挑戦者だ」と繰り返し述べている。

米市場調査会社のJ.D.パワーは17日、2010年各ブランドの自動車品質調査の結果を発表した。トヨタは昨年の6位から21位に順位を落とし、1987年の調査開始いらい最悪となった。同調査会社は、「リコールはトヨタの順位が下がった主な原因」と分析する。

世界に名を馳せるブランドとして、トヨタのここ一年の紆余曲折な経験は、自動車業界に様々な教訓を与えた。

円の対ドルレートは2001年の125:1から2009年には93:1に上がった。円高により、トヨタの利益も減少したことがわかる。1990年代に海外に生産拠点を置いてから、トヨタの海外生産比率は次第に高くなり、2001年は34%、2009年はさらに56%に上がった。為替のリスクを避けるため、海外で生産するのは必然的な動きだ。それと同時に、国内の就業問題も考慮しなければならない。これが一つ目だ。

日本では、2004年以降、自動車のリコール台数が年々増えており、2009年は328万台に達した。その主な原因は、コスト削減を目指す部品共通化(一つの部品を異なる車に用いること)の実施や部品の電子化、コントロールシステムの複雑化が進んだことにある。いかに世界で協調した生産体制をとり、部品の品質を保証し、電子化の安定性を高めるかといった問題を解決する必要がある。これが二つ目。

海外の生産能力が高まるにつれ、海外人材の不足が大きな問題となっている。海外人材の能力が海外の生産能力とともに向上しなければ、それは製品品質の隠れた災いとなる。これが三つ目。

最後に、今回、米国市場はトヨタの品質問題は昨年8月に始まったが、社長がこの問題について最初の記者会見を開いたのは今年2月5日ということに疑問を抱いている。今回のリコール問題について、日本の経済界では一般的に、最初の対応が遅いとの見方がある。トヨタのような知名度の高いブランドが、いかに危機に対応するかということも再び学ぶ必要がある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月1日

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