アメリカの「日本潰し」から得られる教訓

アメリカの「日本潰し」から得られる教訓。

タグ: アメリカ 日本潰し バルブ経済 中国 教訓

発信時間: 2010-08-26 15:56:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

過去の大国関係の歴史を振り返ってみても、先進国と新興国が長きに渡って「平和共存」を維持することは難しいというのが定説である。近年、中米関係が劇的に発展する中、歴史は再び繰り返されようとしている。他国が台頭してきたとき、アメリカは一体どのような手段に出るのか。日本が当初、経済発展してきた際に、アメリカのとった戦略プランを分析した。

まず、アメリカという国は決して、他国が自国を超えることを許さない。ここ最近、アメリカの主要な新聞社がやたらに、中国が自分たちを超えてトップに立つ時期を予測しては、報道して騒いでいるのはその為だ。1990年代に、日本の製造業がアメリカを超えたときもそうだった。輿論は日本がいつ、自分たちを追い越すかという話題で持ちきりだった。90年代末に「中国脅威論」が世界の流行語になったのと同じように、80年代末から90年代初頭にかけては、「日本脅威論」こそが、ヨーロッパとアメリカで話題の中心となっていた。

次に、アメリカは、一旦ライバルだと思った相手は、どんな手を使ってでもひねり潰す。これはどういうことか、以下の2点を見れば明らかだ。

1つ目に、アメリカは敵対心を剥き出しにし、あの手この手で相手を潰しにかかる。経済面で日本を征服するために、20年もの歳月をかけた。最初は、日本の金融市場を開放させ、それにより、円高が進行した。続いて、説得、交渉、脅迫といろいろな手段で、日本が自分たちの金融市場の体系を変えざるを得なくなるまで追い詰めた。こうして、日本は無理やり、規制がゆるいアメリカの金融体系の中に組み込まれてしまい、最終的にはバブル経済の破綻を招くこととなった。

2つ目に、アメリカの手として、アメと鞭を使い分け、手段を選ばないということがあげられる。「経済戦争」に勝つために、アメリカは貿易規制など様々な手で日本を威圧した。市場の開放、金融体制の改革を迫り、従わないときには、政治面でもプレッシャーを与えた。更には、他国とも手を組み、睨みを利かせていたのだ。アメリカの意思は断固としたもので、その手段はすさまじい。自国を脅かす可能性があれば、どんなものでも見逃さない。これはアメリカの戦闘本能そのものである。

オバマ大統領が今年の初めに行った、一般教書演説の中で強調していたのが、「我々アメリカは決して世界第2位にはならない。」ということだった。アメリカは、中国との関係において、断じて世界第1位の座を譲らないことこそ、自国にとってもっとも得になることだと考えている。アメリカが覇権を他国と分かち合うことはあり得ない。今年の第2四半期の日本側の統計によると、中国のGDPは日本を抜き、世界第2位になった。中国の躍進を目の当たりにしたアメリカが戦略プランを立てるとき、20~30年前のソ連や日本の姿が脳裏に浮かぶことだろう。

(程亜文、筆者は北京の学者である)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月26日

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