中国人の学者は「沖縄を返せ」という運動を起こしているのだろうか。この大部分の中国人にはまったく見知らぬ問題が、日本ではむしろ重く見られている。18日付の毎日新聞は、学者が「沖縄を返せ」について大議論していることを中国当局は黙認し、日本を「怖がらせている」と報じた。また日本の学者は16日のテレビ朝日の番組で、中国海軍の最終目的は沖縄を占領することだと公言。沖縄は日本が明治維新後に併呑した最初の土地であり、現在に至るまで日本の悩みの種となっている。
「日本には沖縄に対する合法的主権はない」
中国の民間で聞かれるようになった「日本には沖縄に対する合法的主権はない」との発言について、清華大学の学者・劉江永氏は、歴史及び国際法上、日本は沖縄を強制的に併呑したのであり、合法的主権はないとの考えを示した。
さらに劉氏は、だが「中国は沖縄を取り戻すべきだ」と言っても、それはまったく滑稽な話となり、中国政府はかつて沖縄に対して主権を有したことはなく、中国が沖縄を取り戻すことには歴史的根拠に欠け、国際法上の支持もないからだと強調した。その上で「中国政府も一貫して沖縄が日本に属することを認めてきた」と指摘。一部の学者は、中国は沖縄を取り戻すべきだと主張しているが、それは民間の極めて少数の意見に過ぎず、しかも中国の主流の声または中国政府の姿勢を示すものではない、と強調した。
「空騒ぎする日本の学者にとって警告となる」
中国社会科学院日本所の学者・呉懐中氏の考えは異なる。中国も沖縄に対し主権を有しているとした上で、「中国の学者が中国は沖縄の主権を取り戻すべきだと主張することは、空騒ぎする日本の学者にとって警告となる」と指摘。
呉氏はさらに続けた。「中国の民間が沖縄問題で日本を反撃する声を発すると、日本の一部はむしろ強烈に反応し、それを中国覇権主義の台頭という面にまでエスカレートさせ、卑屈な態度と対中往来に対して著しく『不誠実』な姿勢を徹底的に示そうとする。また中国に対して不平等な気持ちを表そうとする。自らにしか恨みをのんで他人を罵倒することを許さず、他人が不愉快な話をすれば、雷のごとく激怒する。中国の学者が沖縄を借りて日本を反撃することは、歴史的角度または現実的角度から見て、日本に対しては完全に過度に非難できない刺激となり、中国が発言権を取り戻す上でも大きな助けとなる」(環球時報)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月26日