小沢一郎氏が「1歩下がって2歩進む」ための4つの条件

小沢一郎氏が「1歩下がって2歩進む」ための4つの条件。

タグ: 小沢一郎,鳩山前首相,民主党,消費税

発信時間: 2010-08-27 15:08:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

解放日報上海国際問題研究院・日本研究センター廉徳瑰副主任

小沢一郎氏(資料写真)

小沢一郎氏は鳩山前首相と一緒に辞任してからずっと沈黙してきたが、マスコミは片時も小沢氏から目を離すことはなかった。菅直人前首相からも、「しばらく静かにしていただいたほうが本人にも、民主党にも、日本の政治にとってもいい」と言われた小沢氏が26日午後、沈黙を打ち破って、9月14日に行われる民主党代表選の出馬を宣言した。もし小沢氏が菅直人首相に勝てば、それは日本の首相になるということだ。小沢氏が権力の最高峰へ到達する道が順調かどうかは、以下の4つがキーポイントになる。

一つは鳩山氏だ。小沢氏は昨年、民主党が政権を取る前に秘書の収賄で民主党代表を辞任し、首相になる機会を失った。そして鳩山氏を支持し、鳩山氏が首相になるという夢を実現させ、小沢氏は幹事長となり、小沢氏が主導する「小鳩体制」が形作られた。

民主党の3大勢力は、鳩山氏、小沢氏、菅氏。約400人の民主党議員の中で小沢グループは約150人、党内の元社会党や元民社党グループなどそれぞれ30人の支持もあり、民主党の半分の支持を獲得している。もし約60人の鳩山グループの支持を得ることができれば、小沢氏の勝利は間違いない。ここ数日、小沢氏と菅氏の間で展開されてきた「鳩山争奪戦」では、小沢氏がしばらく有利な立場に立っていたが、鳩山氏の小沢支持表明は大きな意味を持っている。

二つ目は新議員だ。昨年の衆院選で民主党は157人の新人議員が誕生した。菅氏は首相や党代表として新人議員と話し合い、23日から座談会をスタート。菅氏は「みんなの力が必要だ」と、新人議員の支持を得るのが目的だ。しかしこうした新人議員は当選した時に小沢氏の指導を受けている。みんなが小沢グループに属しているわけではないが、畏敬の念は持っている。

また小沢グループは新人議員たちに、菅氏の座談会には参加しないように呼びかけており、小沢氏と菅氏の間に立つ新人議員たちは板ばさみだ。だが政治の風向きがはっきりすれば、彼らの態度はないがしろにはできない。

三つ目は地方で、今回の民主党代表選は、民主党に属する国会議員以外にも、地方議会の議員や党員、サポーターも投票する。このような広い範囲の選挙戦では人脈は唯一の要素ではなく、小沢氏と菅氏は国会議員から支持を勝ち取ると同時に、地方議員や党員の支持も重要だ。菅氏が7月の参院選で発言した消費税の引き上げ問題や、特に小沢氏排除の主張は、選挙結果に影響するかもしれない。小沢氏はすでに各地方の党組織を訪れており、再起をはかる準備を着々と進めている。

四つ目は国民だ。今の状況からすると、菅氏の支持率は小沢氏よりも高い。それは小沢氏の政治のやり方は自民党とよく似ていていて、「裏金政治」から抜け出せない。それに日本の国民は頻繁な首相交換を望んでいない。しかしそれでも最近の世論調査によると、小沢氏の出馬を反対する人は7割以上だが、菅氏を反対する人も53%と半数を超えている。

また今回の選挙は民主党内の選挙で、日本の国民は参加しない。小沢氏の国民支持率は低いが、小沢グループが民意を「薄め」て党内で「発酵」させれば、菅氏が民意を理由に小沢氏を排除する企てを帳消しにでき、再び目的を達成することも不可能ではない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月27日 

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