シンガポール「聯合早報」紙の報道によると、日本政府は、続く円高が、日本メーカーの海外流出を招くのではないかと懸念している。円高が徐々に進むなか、6割もの日本企業が外国企業に勝てないとの不安の声を上げている。昨日、企業関係者らは菅首相に、政権争いは後回しにし、円高対策を先決すべきだと訴えた。世間は、菅首相の政治生命はこの問題にどのように取り組むかにかかっていると見ている。つまり、彼が首相の地位を守れるかどうかは円高の行方次第だ。
政府も、円高は早急に解決しなくてはいけない問題であることは分かっている。円高は日本経済に悪影響を及ぼすだけでなく、菅内閣の存続をも大きく左右する。
来月下旬の民主党総裁選で、小沢一郎前幹事長と真っ向対決する菅首相に、自信の程について尋ねたとき、首相は、「私が今必死に考えているのは、円高問題をどのように解決するかということだけだ。全力でこの問題に対処したい」と、円高を持ち出してうまくかわした。
円高は、菅首相の勝利への「ターニングポイント」になるとの見方もある。上手く解決することができれば、重要な一票の獲得に繋がるだろう。
直島正行経済産業大臣は昨日、内閣の会議において、日本円の為替レートが企業に及ぼす影響についての重要な報告を行った。直島大臣は、対ドル相場が1ドル85円のまま回復しなければ、4割の日本メーカーが海外に工場や開発拠点を移してしまうだろうと指摘した。
また、日本のメーカー200社に対して行った調査では、業績の悪化を痛切に感じていると答えた企業が、全体の6割にのぼることが明らかになった。
ひとつ確かなことは、日本製品の価格は韓国製のものにより遥かに高くなってきており、注文が減った日本企業が、ここ最近、増えているということだ。企業側は、この難局を乗りきるためには、政府が早急に対策を講じて円高を解決してくれる必要があると訴えた。
この声を聞いた菅首相は、昨日、中小企業の視察後、記者団に対し、「来週の火曜日には、一連の経済刺激策を発表する」と述べた。また、円高の急騰に歯止めをかけるため、日銀と協力し、「然るべき処置をとる」とも発表した。
しかし、マスコミの多くは、政府による経済介入だけでは円高は解決されない。欧米大国の協力がないことには、政策の効果は発揮されないとの懸念を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月30日