地震報道にみる日本メディアのクオリティ

地震報道にみる日本メディアのクオリティ。 わずか数十時間のうちに数々の災難が日本太平洋西岸の東北地帯を襲った。この危機的状況のなか、日本のメディアはその高いプロ意識と人間らしい一面をみせた。日本のメディアは国が重大な危機にある時に、あらゆるものを乗り越える公共プラットフォームとなり、国民の心と秩序をつなぎとめる役割を果たしている…

タグ: 地震 報道 日本 メディア NHK

発信時間: 2011-03-14 13:09:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

NHKの第二の価値は、「タイムリー」に最新情報を放送することだ。確認が取れると何度も繰り返して報道する。印象的だったのは、官房長官の実況中継を放送中、福島第一原子力発電所第1号機が爆発した可能性があることがわかり、すぐに画面を中断して、放射線から身を守る方法や避難情報に切り替え、それを繰り返して報道し、数分おきに人々に注意するよう呼びかけたことだ。共同通信社や時事通信など他のメディアも、様々な角度から生存者に安全を呼びかけ、死者への哀悼の意を示し、メディアの社会的責任を果たしている。

第三の価値は情報の全面性を追求していること。NHKは日本語、英語、中国語、韓国語など5ヶ国語で報道を行っている。これは日本語ができない視聴者を配慮してのことだ。また、日本の各大手メディアはいち早く、放射線量が1時間1015マイクロシーベルトという正確なデータを放送するとともに、「これは一般人が1年かけて受ける放射線量に相当する」ことも伝え、「影響は大きくない」などといったあやふやな説明でごまかすことはなかった。

他のマスメディアや利益追求を原動力とする商業的なメディアとは違い、公共のメディアには一国、一国民、その根本的文化を守る役目がある。ジョーゼフ・ピューリツァーがいうように、公共のメディアは社会を第一線から見渡し、国内に対しては距離や時差に関係なく意思疎通を図り、海外に対しては国家のイメージとなる広報外交大使でなくてはならない。日本の大災害に世界が深い同情を寄せているのは、日本のメディアが被災状況をありのままに伝えていることと関係がなくはない。国にどんな大きな災害が起きても、混乱することなく、それをしっかりと伝える使命がメディアにはある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月14日

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