文=台湾報道関係者 王栄霖
3月11日午後、マグニチュード9の大地震が日本の東北地方を襲い、日本の地震史上最大規模を記録した。日本が大震災に見舞われたのは初めてではないし、街の復興も何度となく経験してきた。地震が起きた当日、日本は政府にしろ、国民にしろ、とても落ち着いていて、冷静に状況に対応していた。日本国民の質の高さには脱帽だ。
このような国民の質の高さはいくつかの面に現れている。
――慌てず騒がず、治安の安定。大地震の発生後、他の国に見られるような混乱は少しも起こらなかった。社会秩序を乱すような盗難事件も起こっていない。危険のなかでも、日本国民は法を厳守し、秩序を守り、その質の高さは火を見るより明らかだ。
――プロフェッショナルな報道。大地震のあと、日本のメディアは専門的でレベルの高い報道力を発揮し、冷静かつ着実に各地の被災状況を伝えていた。政府機関の会見を正確に放送する以外に、テレビを見ている全国民に対し、自分たちの国で何が起こっているのかをはっきり伝え、国民が正しく状況を把握し、落ち着いて行動できるように促した。
――優れた耐震技術。地震が直撃し、津波で被害を受けたこと以外に、「手抜き工事」によって、建物が倒壊するようなことは起こらなかった。日本の建造物は確かに、大地震に耐えるだけの強度がある。このような耐震技術は決して一朝一夕で身につけられるようなものではない。
――政府の整然とした対応。3月11日午後2時46分に地震が発生し、2時50分には首相官邸に緊急の対策本部が設置され、その2時間後、菅直人首相の記者会見が淡々と行なわれた。菅首相は日本国民に冷静に行動するように呼びかけ、様々な緊急対応や救援活動も同時に動き出した。一時は途切れた電話回線やネットワーク回線も瞬時に回復され、原子力発電所は自動停止した。空港や交通機関は安全に運転を停止し、消防レスキューや自衛隊、警察なども即座に行動し始めた。
――情報公開、海外の支援受け入れ。歴史に残る大地震が発生した日本は、決して「国家の尊厳」を失うことはなく、国を閉鎖し、海外の援助を拒むこともしなかった。それどころか、政府はすぐさま自ら海外の様々な支援を受け入れたいと発表した。日本に比べ、災害が発生した後、情報を規制し、国外の援助を拒否する国も少なくない。日本の国家としての自信がそういったところに表れている。
以上のように、大地震が発生した直後の日本、被害の状況がまだはっきりしないなか、政府と国民が見せた高いレベルの危機対応能力は、世界の人々に大きな衝撃を与えた。世界を揺るがす自然災害はどれも、人類の文明への試練である。日本の今回の大地震は、世界中の人々に多くの大切なことを教えてくれた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月14日