大地震の被害を目にし、日本にいる中国人も心を痛めている。その中で、日本華人教授会議は「チャイナネット」を通じて、「被災地及び実家が被災地にある日本の大学生への激励の手紙」を発表した。
手紙の内容は以下の通り。
皆さん、私たちは日本の各大学をはじめ、教育・科学・文化・新聞・出版など各分野で勤めている在日中国人、及び中国系人です。
日本の皆様は、いま、日本史上1200年以来最大の地震に遭遇し、戦後65年以来最大の危機の最中にあります。大津波によって多くの市町村は壊滅的打撃を受け、被害者と行方不明者の発表データは増え続けており、避難生活を強いられる方々が大勢います。その上、人々は放射能被曝の危険にもさらされており、今後の影響が案じられます。日本経済はこの上なき試練に立たされており、再建の道は遠くて険しいことでしょう。
にもかかわらず、我々は、この未曽有の危機から、より多くの希望と自信を得ています。それは、専ら被災地の人たちから賜ったものです。自分と家族の安全を顧みずに他人の生命救助に走る姿や互いに支え合って困難な時期を乗り越える精神など、枚挙しきれない感動的事例に心が打たれます。巨大災害はまた、日本の民衆と在日外国人の一層の相互理解と連帯感を強めました。確かに、自然災害は不可抗力でありますが、これを乗り越えようとする日本民衆の中に潜む真の人間性の力の発揮は最も輝かしいものです。この力は、国境、種族と宗教を超えて、世界中に感動を与えています。
世界各国は日本の震災克服に援助の手を差し伸べています。在日中国人を含めた在日外国人も日本の民衆と共に被災地の復旧と復興に寄与しようと行動しており、日本の被災状況と人々の頑張る姿を世界に伝えるために努めております。確かに震災ダメージは想像に絶するものでありますが、日本社会はこれをはるかに上回る復興の生命力を持っていることも、この目で毎日確かめいます。
「日本の底力を世界に示そう」、「国難を乗り越えよう」が、今、合言葉となっています。日本の大学教育及び学術・文化事業の現場に立つ者として、私たちはこの震災克服の非常時期に臨んで、謹んで被災地及び実家が被災地にある大学生諸君に慰問の意を表すと同時に、国際的視野に立って直面する国難を克服し、日本の未来を担う重要な人材になることを切に願うものです。「災いを転じて福となす。」今回の自然災害を契機に、皆さんがより一層自らの学業に精進し、日本と世界により大きな責任を果たせる人間になるよう、私たちも共に頑張ることをここに誓います。
皆さん、元気を出して一緒に頑張りましょう!
日本華人教授会議
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月23日