東日本大地震の被災者たちへのエール

東日本大地震の被災者たちへのエール。

タグ:日本 地震

発信時間:2011-05-06 11:16:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

林国本

NHKのラジオ・ジャパンの番組で、モンゴル、韓国、ベトナム、中国台湾省、アルゼンチン、中国などの日本語放送の東日本大地震に対する報道の模様を伝える番組があったが、世界各国・地域の放送局は、日本の被災者たちへの深い同情の気持ちを伝えていた。私も仕事で長期間日本に滞在し、何回か地震を体験しているが、今回の大地震は私の想像を超えるもので、テレビの映像を見て大きな衝撃を受けた。とくに被災地には何回も取材、訪問に出かけたこともあるのでたいへんショックを受けた。

ここ数年、中国でも地震が発生しており、たいへんな被害をこうむっているが、全国各地の支援で復旧作業も着々と進んでいる。最近のテレビの映像では日本でも復旧作業が始まっているようなのでホッとしている。

今回の東日本大地震、津波のほかに福島原発の事故も加わったせいか、余計深刻な様相を呈したようだが、今も避難所での生活を余儀なくされている人たちが一日も早くわが家に帰れるようになることを願っている。

福島原発の事故は日本の近隣である中国にとっても他人事でなく、テレビで伝えられる国際原子力機構や日本側の発表は中国でも大いに関心が持たれていた。われわれ一般市民は常識として原発のことを知っているくらいなので、よっぽど気をつけないと「風評」に惑わされかねないが、最近、中国のテレビでは専門家がいろいろ冷静に解説してくれているので、動揺はなかった。たまたま、チェルノブイリ原発の大事故から25周年ということもあって、あの大災害のことも詳しく紹介され、原発の安全性ということにこれまでにもまして関心を持つようになったが、こういう時期なので、一部の国では原発見直し論も現れており、日本のメディアにもそれに類した記事、解説が出ているが、私見ではあるが人類がせっかく手中にした新エネルギーを見捨ててしまうのはどうか、と思っている。つまり、今回のことを教訓として安全性についてじっくり研究、検討してみれば、このエネルギーは現在のところ太陽光発電、風力発電、潮汐発電よりはるかに効率性があると思うのである。


しかし、20キロ、30キロ圏とか避難を強いられている人たち、代々耕してきた農地をそのままにしてきた人たちのことを思うと、ノドにトゲが突き刺さっているようで声高に言えないような気がすることも確かだ。福島県の避難者が電力会社のトップに「あなたの家族が避難所生活をしていたら、どう思うか」とたずねたとも伝えられているが、確かに原発の安全性も、今回の件で人類にとっての共通の課題となったといえるのではないだろうか。どうしようもなく、被曝した海水を海に流したことは、近隣の国から国際法から見てどう思うのか、と聞かれても無理からぬことである。大気は還流し、海水は黒潮で北東太平洋のほうへ流れ、だんだん希釈されるとは言っても、魚類は回遊性があり、どうなるか分からない。

近く関連の国際会議が開かれると聞いているが、発電の効率性ばかりでなく、安全性、廃炉解体技術についてもじっくり話し合ってもらいたい。

福島の電力会社の内部事情その他も日本のメディアで伝えられているが、これは日本の国内の事などで論評は差し控えるが、とにかく今あちこちに避難して、プライバシーさえ保障できない人たちをいちはやくわが家に帰れるようにすることが最重要課題であろう。NHKの番組に耳を傾けながら考えたことをしたためてみた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月6日

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