資料写真:陸川監督
監督はまた、「多くの日本人が映画の中の日本人兵士の姿に自らの民族の特性を感じ取った。それはこの役柄を受け入れ、映画の中の南京大虐殺の事実を認めたということだ」とし、「日本人の観客が映画と交流し、じっくり考える機会となると信じている」と語った。「映画には大きな力があり、人を変えることができる。『南京!南京!』が日本全国で上映されれば、多くの日本の若者に影響を与え、上の世代のこと、戦争、人と戦争の残酷な関係を理解するだろう」。
映画「南京!南京!」は日本人兵士の日記と手記をもとに、モノクロで旧日本軍の暴行、その暴行を悔いる兵士の姿を描き出し、南京大虐殺という歴史を全面的に理解する上で新しい角度を観客に提供している。
「映画の中では戦争を災難として表現。どの民族もこの災難に二度と巻き込まれてはいけない。この映画が描写しているのは中国人と日本人、或いは南京大虐殺だけではない。人と戦争の関係だ。戦争の中で人間性を高める者もいれば、ゆがめる者もいる。落ちぶれる者もいれば、鷹揚になる者もいる」。
監督にとっては、日本の右翼が「危険な反日映画」と呼ぶ映画が東京で上映できること自体並々ならぬことだ。「今回の上映は商業上映ではないが、夢への第一歩を踏み出した」という陸川監督。この貴重な第一歩が今後の励みとなるのだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月24日