映画「南京!南京!」のスチール写真
21日の東京は小雨で、街を歩く人の姿はまばらだったが、中野区の映画館には千人を超える人たちが映画「南京!南京!」を鑑賞した。日本の民間団体「南京・史実を守る映画祭実行委員会」の主催で、この南京大虐殺を描いた映画が政策から2年後、たった1日2回ではあるが、ようやく東京で上映される運びとなった。
陸川監督(40)は「ココシリ」で一躍有名になった。4年がかりで撮影した「南京!南京!」はスペインのサンセバスチャン国際映画祭で最高賞にあたるゴールデン・シェル賞を受賞。09年に中国で上映されると1億7千万元を超える興行収入を記録した。
かつて南京で4年間士官学校に通っていた陸川監督は09年にはこの映画を日本で必ず上映したいと語っていた。「自分がお金を出してでも日本で配給会社を見つけたい。2日だけの上映でもいい」と。
日本の民間組織のおかげで、「南京!南京!」はようやく日本のスクリーンに映し出され、2回の上映で観客動員数は1千人を超えた。特に監督が意外だったのは、日本の右翼団体「一水会」の鈴木邦男最高顧問が会場に現れ、映画について監督と交流したことだ。
「鈴木氏がこの映画を観るのは2回目で、この映画を観てショックを受けたそうだ。まだ自分が知らないことがこんなにあったのかと。この言葉は私にとってとりわけ重要だ。この映画への賞賛だと思う。彼は右翼の指導者だ。映画が、この間の史実に対する右翼の指導者の見方に影響を与えたということだ」と監督は語る。