(中国網:張世琦)
日本の新華僑報の最近の論説によれば、日本旅行業界の先導を担うと期待されている中国人観光客だが、なかなか動きが見えない。これが日本の各界の悩みの種になっている。日本はさまざまな政策を打っているものの、藪医者がめくらめっぽうに薬を出しているような感覚が否めない。すでに治っている患者に悪い病気があるといっているようだ。中国人観光客が日本に来ない理由は一体どこに原因があるのか。
東日本大震災語の日本の観光業界は、立ち上がれない能無しのようにいつまでも業績が上がってこなかった。最近、日本観光局が発表した統計によれば、震災後の4月から9月にかけ、外国人観光客の減少幅は過去50年間で最悪だった。震災の影響がまだ消えないうちに、円高などの更なるリスクが足元をさらい、日本の観光業界はよりいっそう冷え込んだ。
最近、全日空の伊東信一郎社長は、日本の観光政策に大きな「一発」をお見舞いした。東京有楽町で開いた記者会見で日本の対中国観光政策は「なかなか知恵が出ていない」と批判したのだ。
中国人観光客が日本を訪れなくなった理由はどこにあるのか。3つの分野で原因を考えてみた。
まず、中日両国の外交関係が大前提としてある。新しい野田政権は、目を引く行動が多いが、ほとんどが四方を保守的にまとめているように見える。これは、中国に警戒心を抱かせ、中国国民に友好的でない日本の挙動に反感を抱かせる。このような情勢で、よい感情を持っていない中国人が日本に観光に来るのを求めるのは、現実的とはいえない。
2点目は、日本企業のプロモーションが単一的であることだ。現在、多くの日本企業がこれまでの新聞、雑誌などの伝統的な広告媒体でのプロモーションで止まっている。だが、よく知られているように、中国のマイクロブログなどの新媒体が勢いを増しており、すでにこれまでの伝統的な媒体を駆逐するまでになっている。中国互聯網データセンターの7月19日の統計では、6月末までに中国のネット人口はすでに4億2770万人を超えている。新媒体のユーザーはすでにこれまでの媒体を大きく超えた。日本も、新興メディアに対するアプローチを進め、プロモーションを強化すれば、半ば成功したようなものだ。震災後、日本の一部からは中国人留学生の招聘が続いている。現地を旅行したことを彼らが中国語で書いたブログを公開することで、思いがけない広告効果が上がる。
3点目は、日本は宣伝すべき重点となる突破口を見つけられていない。現在、日本各地の行政はご当地の観光資源を開拓し、温泉、花見など現地ならではの日本文化を強力に宣伝している。だが、中国人観光客に対しては、こうした観光資源ははじめて触れるものばかりで新しいものに過ぎない。時間がたつと徐々に興味が薄れていく。最後に買い物だ。実際、中日両国の文化は源遠流長(源と遠ければ流れ長し)のとおり、日本の多くの文化は中国由来が多い。こうした日本文化と中国文化の結合店を見つけることが、宣伝ポイントになる。中国人観光客の日本文化に対する親近感を呼び、中国が歴史の中で忘れてきた文化の再発見にもなり、中国人観光客に「栄えていた唐代の夢」を思いださせることになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月9日
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