日本では多くのショッピングエリアが中国人観光客によるビジネスチャンスを掴もうと競争を繰り広げていた。しかし、集客の方法は従来の「セレブ」に対するものとは全く違うものである。報道によると、中国人観光客の平均的な消費は11万円に達し、韓国人観光客の3万円、アメリカ人観光客の2万円を遥かに上回る勢いだ。そして、中産階級の入国が開放されてから、中国人観光客の全体の消費力は大幅に高まったものの、一人当たりの平均消費は当然低下した。薄利多売のため、繁華街に多くのチェーン店を抱える「GAP JAPAN」は、観光客の多いお台場の大型商業施設内に、自身の低価格ブランドである「Old Navy」を出店した。
「アウトレット」内にも免税コーナーを設置
「メイド・イン・ジャパン」の電器製品は中国人観光客に人気があり、これまでは数十万円ほどする高級なカメラが良く売れていた。しかし、近頃では、メーカーは数千円ほどのビューティー家電や電動歯ブラシの販売促進に力を入れている。銀座の近くにある大型家電量販店は隣接する「アウトレット」内にも免税コーナーを設置した。
中国人観光客は日本料理が好きなため、日本の飲食業界も彼らの好みに合うように意識している。しかし、今回、積極的に動いているのは高級料理店だけではない。価格が一目瞭然の大衆的な「居酒屋」も集客に余念が無い。中国人観光客を惹きつけるために、居酒屋「養老乃瀧」では2011年11月から、百近くあるメニュー全てに中国語表記を付け加えた。居酒屋は日本独特の飲食文化であるため、どのように注文するのかなどを詳細に説明した中国語のガイドブックも発売されているという。
居酒屋の関係者は皆、中国人の観光客には期待大である。「中国の中産階級の観光客は食べる事に関してとても倹約的だが、居酒屋は日本の庶民の文化であり、価格も高くなく、必ず彼らを惹きつける事ができる」と意気込んでいる。
(符祝慧)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月7日