日本経済の今年1−3月期の成長率は年率3.5%に達し、過去1年間で最大の成長となった。アベノミクスは驚異的な勢いを見せているが、日本経済を長引く不況から脱却させられるだろうか。
劇薬の即効性
アベノミクスと呼ばれる日本が推進する経済政策は、日本経済の20年以上に渡るデフレの収束を目的としている。そのうち金融緩和、財政刺激、経済成長戦略は、安倍晋三首相の「三本の矢」と呼ばれている。
就任当初、安倍首相は金融緩和と財政刺激の二本の矢を放った。最新データによると、アベノミクスは国民消費の刺激で、高い効果を得ている。
自動車などの耐久消費財の好調な売れ行きにより、日本の消費支出は今年1−3月期に0.9%増となり、2四半期連続の増加となった。消費者ムードは、株価上昇と共に改善されている。消費支出は、日本のGDPの約60%に貢献する。
大幅な円安と米国の経済回復を受け、日本の輸出額は1−3月期に3.8%増となり、4四半期ぶりにプラスに転じた。
甘利明経済財政政策担当大臣はデータ発表後の記者会見で、「安倍内閣主導の経済政策は効果を見せ始めている。日本経済は民間企業のけん引を受け、さらに回復する可能性がある」と語った。
三本目の矢