日本は大国にすがりつく戦略を推進しているように見えるが、これは実際には大国を乗っ取る戦略だ。日本は臣民に甘んじる国ではなく、最終的な目標は乗っ取りだ。最終段階に入れば運転手を追い出し、自分が運転手になるだろう。1度目の台頭において、日本は明治維新の最中で、中国は近代化運動の最中であった。日本は英国を選択し、中国を乗っ取ろうとした。2度目の台頭において、日本は米国を選択し、ソ連を乗っ取ろうとした。3回目の台頭において、米国を選択し、中国を乗っ取ろうとすることが、日本の必然的な選択肢となっている。
しかしこれだけでは、日本の現段階における矛盾した外交戦略を完全に説明することはできない。なぜなら誰が棋士で、誰が駒かという問題が残されているからだ。表面的には、日米同盟において、米国が棋士で、日本が駒のように見える。米国は日本を利用し中国を抑制し、同時に日本に備えているようだ。しかし実際には、日本は日米同盟の駒に甘んじておらず、棋士になろうと取り組んでいる。
米国の戦略家も、二つの選択肢に直面している。ウクライナ危機の勃発後、力を集め、ロシアに圧力をかけることが、一つ目の選択肢になっている。二つ目の選択肢は、ロシアを牽制し欧州の戦略情勢を維持すると同時に、アジア太平洋でリバランス戦略を推進することだ。
日本は一つ目の選択肢を望んでおらず、米国が二つ目を選ぶことを願っている。日本は二つ目ならば米国から重視され、米国から支援され、同時に米国の国力を消耗させることができる。日本は日米同盟の駒に見えるが、実際には常に米国を動かし、自国の戦略的な利益を得ようとしてきた。米国は日本の戦略をよく理解しているが、自国の利益に基づき選択している。
このような中米日の三角関係には、奇妙な一幕が現れた。日本と米国はいずれも相手の力を利用し中国を抑制しようとし、同時に相手に一定の境界線を引いている。このような駆け引きの中で、日米両国のどちらが最後の勝利者になるかは、長い期間に渡りアジア太平洋の構造に影響を及ぼし続ける。今後数年内に、この駆け引きの真の勝者は誰かが分かるようになるかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年4月25日