安倍氏の成長戦略、苦しい時の神頼み

安倍氏の成長戦略、苦しい時の神頼み。 安倍内閣は24日、「経済財政運営と改革の基本方針」を打ち出した。これはアベノミクスの「3本目の矢」、つまり成長戦略の重要な内容だ。党派と利益集団の争いにより、成長戦略は昨年より8回も策定されたが、いずれも不発に終わっている…

タグ: 安倍 成長戦略 経済 財政

発信時間: 2014-06-28 08:12:42 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

安倍内閣は24日、「経済財政運営と改革の基本方針」を打ち出した。これはアベノミクスの「3本目の矢」、つまり成長戦略の重要な内容だ。党派と利益集団の争いにより、成長戦略は昨年より8回も策定されたが、いずれも不発に終わっている。紆余曲折を経て発表された今回の基本方針は、関係者を長らく待たせていたことから注目を集めている。

3本目の矢、苦しい時の神頼み?

日本メディアに新たな成長戦略と称されるこの基本方針の中心的な内容は、医療・農業・就業などの規制撤廃だ。また同方針は35%の法人税を段階的に30%まで引き下げ、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株投資を許可する。

同方針の多くは政府の規制に関連しており、歴代政権の改革リストに入れられた内容となっている。ゆえに今回の改革は使い古された手段ではあるが、安倍首相の残されていた矢がようやく放たれた形となった。

法人減税、GPIFの株投資という改革からは、安倍首相の苦心が見て取れる。円安が貿易赤字を解消しない状況の中、法人減税は海外の日本企業の回帰を促すが、遠くの水が近くの火事を消すことはない。しかしこの機会を利用し、国内外の投資家の日本の株式市場への投資意欲を掻き立てられるならば、この苦しい時の神頼みも一時的には頼りになるかもしれない。またGPIFに株投資を許可すれば、「安倍バブル」の雰囲気を盛り上げ、現在の苦境から脱却することが可能だ。しかしこれは、都合の良い想定に過ぎない。

日本メディアの報道によると、安倍首相は24日に経済財政諮問会議会議・産業競争力会議合同会議を開いた。同会合が提出した基本方針に基づき、直ちに臨時閣議を開き、同方針を迅速に閣議決定し、これを大々的に発表した。

しかし国内外の機関投資家は、この動きを評価しようとしていない。改革は当り障りのない内容ばかりであるため、市場は冷たい反応を示した。翌日の日経平均株価は、取引開始後に下落を続けた。市場の景況感を盛り上げられなければ、安倍首相は内閣支持率の低下を阻止できないばかりか、下半期に量的緩和策を拡大させるための市場のムードを失う。どうやら安倍首相は危機を迎えたようだ。(筆者:陳子雷 上海対外経貿大学東アジア経済研究センター、日本経済研究センター主任)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月28日

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