集団的自衛権の行使容認、歴史的転換点を迎えた日本の「専守防衛」

集団的自衛権の行使容認、歴史的転換点を迎えた日本の「専守防衛」。 日本政府は1日午後の臨時閣議で、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を正式決定し、自衛隊による海外での武力行使に道を開いた…

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発信時間: 2014-07-02 13:49:53 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

日本政府は1日午後の臨時閣議で、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を正式決定し、自衛隊による海外での武力行使に道を開いた。これは日本が第2次大戦後堅持し続けてきた「専守防衛」の安全保障政策が歴史的転換点を迎えたことを意味する。

 

■憲法違反の疑い

 

日本政府は1日午後の閣議決定によって、歴代内閣が遵守してきた「自衛権発動の3要件」を覆し、「日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされ、日本国民の権利が根底から覆されるなどの明白な危険がある」状況で「必要最小限度」の武力行使を認めるとする、新たな「武力行使の3要件」を打ち出し、集団的自衛権の行使を正式に容認した。 

日本国憲法第9条は、日本は国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄すると定めている。日本政府は憲法9条の解釈として、これまで一貫して、自衛権の行使は自国が直接攻撃を受けた後に反撃する「個別的自衛権」に限られ、かつ日本に対する急迫不正の武力侵害があり、これを排除するために他の適当な手段がなく、武力行使の程度を「必要最小限度」にとどめるとの3要件を同時に満たすことが必要だとしてきた。この解釈に基づけば、日本は集団的自衛権を行使してはならず、さもなくば憲法違反の疑いがあることになる。日本の少なからぬ憲法学者は、安倍内閣の決定は平和主義の放棄であり、日本国憲法への違反、破壊であると考えている。

 

■日本各界が反対 

 

1日、首相官邸前では集団的自衛権の行使容認に反対する日本の民衆の姿が絶えなかった。人民網記者が日本時間1日午後11時に首相官邸前を離れた時点でも、なお約2000人が「安倍退陣」「ファシズム反対」などのスローガンを叫んでいた。 

日本共産党の大門実紀史参議院議員は1日午前に集会参加者を前に「自衛隊創設から今日で60周年になるが、これまでは憲法の制限があったからこそ、1人の外国人も殺さず、1人の自衛隊員も戦死することはなかった。だが安倍内閣が今日集団的自衛権の行使を容認すれば、日本は戦争を発動できる国になる。われわれは安倍内閣の決定に反対し、平和を守らなければならない」と叫んだ。 

社民党の福島瑞穂参議院議員も「閣議決定によって、日本国憲法に違反する事をしていいのか?安倍首相は戦後日本の出発点である日本国憲法第9条を破壊しようとしている。集団的自衛権は事実上、集団的戦争権だ。今日は日本政治にとって極めて重要な日だ。日本国民はこんな事を断じて許さない。一緒に安倍政権を打倒しよう」と民衆に呼びかけた。

 日本の歴史学者である山口大学の纐纈厚副学長は人民網の取材に「安倍政権は日本の国家形態および日本人が追い求め続けてきた『戦争を発動しない国』に対する期待と信頼に背こうとしている。日本は国外に『敵』を定め続け、これを軍備増強の口実としている。集団的自衛権の行使容認は、日本を再び『自動参戦』できる状態に陥らせる。安倍政権は侵略戦争の歴史を正式に過去のものにしておらず、反対に歴史の修正を試みている。現在の日本にとって、最もすべきは歴史の教訓を真剣に汲み取ることだ」と指摘した。 

浅井基文・元日本外務省中国課長は人民網の取材に「安倍政権が集団的自衛権を独断専行で強引に押し進める背景にある最も直接的な外部圧力は、対中軍事牽制に着眼したオバマ政権のアジアリバランス戦略だ。だが最近の世論調査は、日本国民が安倍政権の危険性をついに認識したことを示している。したがって国民世論の力は必ず政治を動かし、安倍政権の憲法改ざんの悪行は最後には歴史の審判を受けることになると私は堅く信じている」と表明した。(編集NA) 

 

「人民網日本語版」2014年7月2日

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