日本の大臣が28日に再び政治資金の渦中に陥り、安倍内閣の求心力をさらに低下させた。
望月義夫環境相は28日午前に緊急記者会見を開き、政治資金収支報告書の数百万円の「記載ミス」について説明した。
望月氏の説明によると「望月義夫後援会」の2008年と2009年の政治資金収支報告書のうち、賀詞交歓会の活動経費として約660万円の支出が記載されていたが、正しくは後援会のその他の活動の「交際費」であった。賀詞交歓会は後援会が主催したものではなく、収支報告書に記載されるべきではない。
当時後援会の資金を管理していたのは、望月氏の妻だった。望月氏の説明によると、妻は交際活動が社会的な批判を浴びることを懸念し、賀詞交歓会の支出として記載したという。
望月氏は9月に環境相として初入閣を果たした。望月氏は、自身は政治資金の関連法に違反しておらず、本件を理由に辞任する意向はないと表明した。
相次ぐ不正発覚
9月の内閣改造以来、閣僚が政治資金の渦中に陥るのはこれが初めてではない。経済産業相に就任した小渕優子氏は、公的資金の私的流用および政治資金の規定違反により辞任した。法務相に就任した松島みどり氏は選挙区で有権者に宣伝目的のうちわを配布し、公職選挙法で禁止されている有権者への寄付行為に当たるとして、小渕氏と同日に辞任した。
小渕氏の代わりに経済産業相に就任した宮沢洋一氏は、さらに厄介な問題に巻き込まれている。宮沢氏の政治資金管理団体は、SMバーでの消費を「政治活動費」としていた。宮沢氏本人も、福島第一原発の運営者である東京電力の株式を保有していた。また自らが代表を務める自民党地方支部が、5割以上の株を外国人が所有する企業から政治資金を受け取っていた。
有村治子女性活躍担当相は27日、脱税の罪を犯した企業から60万円の献金を受け取ったと報じられた。
日本の各メディアがこのほど実施した世論調査によると、安倍内閣の支持率が急低下している。2006年に誕生した第一次安倍内閣では、複数の閣僚が資金問題を報じられ、安倍首相の就任1年目での辞職の原因になった。
安倍首相は28日の国会答弁で、宮沢氏が辞任する必要はないと婉曲的に表明した。菅義偉官房長官も同日の記者会見で、「望月環境相の政治資金団体の現在の収支報告書からは問題が見つかっておらず、本人にも違法行為がないため、職責を全うして欲しい」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年10月29日