アベノミクス、金融緩和で最後のあがき

アベノミクス、金融緩和で最後のあがき。 日銀は10月31日午後の金融政策決定会合で、マネタリーベースを年間80兆円に増額し、同時に長期国債の年間買い入れを従来から約30兆円引き上げた…

タグ: アベノミクス 金融緩和

発信時間: 2014-11-02 10:31:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日銀は10月31日午後の金融政策決定会合で、マネタリーベースを年間80兆円に増額し、同時に長期国債の年間買い入れを従来から約30兆円引き上げた。この情報が伝わると、直ちに金融市場に激震が走った。ドル円相場は100ベーシスポイントの急上昇を示し、6年ぶりとなる1ドル=110.68円を記録した。米ドル指数は20数ポイント上昇し、3週間ぶりの高水準となる86.47に達した。金価格は、1オンス当たり1193.27ドルに暴落した。

日本政府が金融緩和により物価上昇を促す理由は単純だ。日本経済にはすでに明らかなデフレ現象が見られ、国民の経済に対する期待感が薄れており、デフレの予想が強まっている。政策による刺激と金融緩和により、国民の経済先行きとデフレに対する不安を調整・解消する必要があったのだ。

アベノミクスは多くの人に希望の光をもたらし、安倍首相自信も自信を深めていた。ところが日本の経済問題は安倍首相が想像していたほど単純ではなかった。日本が経済の苦境を脱するためには、アベノミクスだけでは不十分だ。

同じ量的緩和策(略称はQE)でも、米国と日本のそれが異なることを、安倍首相は理解しているのだろうか。日本は自国で政策の栄養と毒素を消化吸収するしかないが、米国は米ドルの覇権を使い、栄養を国内に留め、毒素を他国に移すことができる。

安倍政権は根本的な問題が何かを認識していないのか、あるいは認識しながらも他に良い手段がないのかもしれない。そこで金融緩和の追加に躍起になり、洪水のような勢いを利用し、デフレの懸念を解消しようとした。このような操作により、デフレを追い払い物価上昇率を約2%で維持することが可能だとしても、その後の問題をいかに解決・解消すればよいのだろうか。国際市場の原油価格の暴落、大口商品の疲弊などは、一時的な問題かもしれない。特に原油価格は、米国の対ロ制裁の手段であり、情勢のバランスが調整されれば、原油価格は反転上昇するはずだ。さらには経済復興の中で、急速な回復という現象さえ見られるかもしれない。国内外の物価が同時に上昇した場合、日本はいかに対応すべきだろうか?アベノミクスは、このケースを想定しているのだろうか?

日本の大胆過ぎる政策は、アベノミクスの最後のあがきとして見ることができる。つまり今回の量的緩和策が、日本経済を危機から救えなければ、日本経済にデフレの影が落とされることになる。そうなれば安倍首相と日本政府を待ち受けているのは、アベノミクスの徹底的な失敗の宣告であり、しかもこれは失敗例として日本の教科書に記載されるかもしれない。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月2日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。