日本防衛省は4日、日本陸上自衛隊の栗田千寿2佐を北大西洋条約機構(NATO)本部に派遣し、女性関連事業を担当させることを発表した。NATOへの日本自衛官派遣はこれが初めてで、日本にとって時代を画する象徴的な意義がある。これは日本とNATOの安全保障を巡る協力が、新たな段階に入ったことを意味する。日本新聞網が伝えた。
日本防衛省の情報によると、栗田氏の派遣期間は2年で、「女性・平和・安全保障」を担当する事務総長特別代表のアドバイザーとして、国連平和維持活動(PKO)や紛争予防活動への女性の参加に関する政策を練る。
日本防衛省は栗田氏の経歴を公表していない。日本新聞網の調査によると、栗田氏は今年39歳で、「自衛隊の花」と称されている。栗田氏は自衛隊に入隊後、9年目までは男性を中心とするミサイル部隊に配属されていた。栗田氏は3年前に中隊長に昇進し、60人の男性自衛官を率いて各種訓練に参加し、自衛隊で唯一男性の中隊を率いる指揮官になった。栗田氏は昨年、国連東ティモール統合ミッション軍事連絡要員として派遣され、PKOに個人として派遣された初の女性自衛官となった。栗田氏は半年後に帰国し、日本防衛省統合幕僚監部に配属され、日本防衛省とASEAN、ニュージーランド、オーストラリアなどの防衛交流を担当している。
安倍内閣が栗田氏をNATO本部に派遣するのは、安倍首相が提唱する「女性の活躍」という社会建設理念を提唱するほか、国際社会に対して自衛隊の「柔和な」イメージを伝えることで、日本がNATOとの安保協力を強化しているという、中国やロシアなどの周辺諸国の懸念を払拭する狙いがある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年11月5日