侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(南京大虐殺紀念館)は8日、1年に及ぶ国内外の資料収集作業が豊富な成果を獲得し、南京大虐殺および旧日本軍の中国侵略の歴史に7602点の証拠資料を追加したと発表した。
初の南京大虐殺犠牲者国家追悼日を控え、南京大虐殺紀念館は7602点の新たな資料を発表した。これは中国、米国、日本、英国、ドイツなどの14カ国から得られたもので、その内容には南京大虐殺、性的暴行、毒ガス戦などの日本の中国侵略の罪、および世界の反ファシズム戦争などのテーマが含まれる。
南京大虐殺記念館が年初に発足した、7組の国内収集チームと2組の海外収集チームから上述した資料が得られた。また一部の資料は、民間コレクターの張広勝氏、中国系米国人の魯照寧氏、日本の僧侶の大東仁氏らから寄贈されたものだ。
今回新たに発見された資料のうち、旧日本軍の南京大虐殺の証拠となる大量の写真・公文書・実物は、主に次の3種類に分かれる。(1)西側諸国の第3者から提供された証拠。1938年5月16日に米国で発行されたライフ誌は、旧日本軍が1937年12月13日に南京で起こした大虐殺を図入りで掲載している。これには外国人記者が当時撮影した報道用写真も含まれる。(2)加害国の日本の新聞、書簡などの証拠。大東氏から提供された137−1944年の朝日新聞の縮刷版、旧日本軍の南京侵略や南京大虐殺の歴史に関する多くの記事が含まれる。(3)南京の民間コレクターが提供した「安全区」の関係者が用いていた腕章など。
南京大虐殺紀念館の朱成山館長は、「これらの資料は争えぬ説得力、疑問視できぬ真実性を持ち、唯一無比の価値を持っている。今回新たに集まった資料は、南京大虐殺の歴史研究を深める上で、重要な意義を持つ」と指摘した。
今回発表された資料には、旧日本軍による多くの中国侵略の罪を明らかにした証拠が含まれる。例えば南京大虐殺紀念館が雲南省で集めた「日本軍マスタードガス爆弾」は、毒ガス戦の罪の直接的な証拠だ。張氏が提供した東北慰安所で使用されていた木の椀などの生活用品は、日本軍の性的暴力の罪を裏付ける鉄の証拠だ。
南京大虐殺紀念館は現在まで、世界から15万8000点以上の物品を集めており、そのうち資料は3万2000点余りに達している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年12月9日