市内に住んでいるので、こんなに美しい夜空はもう十年以上も見ていないことに気づき、大気汚染対策の必要性を痛感した。
旧正月以前にかなりひどいスモッグの天気となった北京では、呼吸器官関連の病気で数多くの子供たちが病院で診察、治療を受けたということも新聞で伝えられた。
2008年の北京オリンピック開催のため、何十年も北京の発展に貢献してきた首都鉄鋼も他の省に移転した。そして、その他の大気汚染源となりやすい工場も転廃業した。おかげで、北京オリンピックもスムーズに開催され、北京市民も久しぶりに「北京晴れ」の天気のすばらしさを体験することができようになった。ところが、それから約5年しか経っていないのに、またスモッグに見舞われることになった。北京は今や中国の特色のある世界的大都市へ向かって大発展をとげており、諸外国の大企業のアジア総本部、多国籍企業のアジア総本部が北京に設置されるようにもなっており、大気環境はこれまで以上によくならなければならないはずだが、どうもスモッグは北京の地元の排出源ばかりでなく、北京周辺地域からのものも混じっているらしい。