林国本
北京で天宮1号と「神舟8号」のドッキングの成功を祝う大会が開かれた。胡錦涛中国共産党総書記、国家主席、中央軍事委員会主席が重要演説を行い、このプロジェクトの成功のために貢献した人たちやグループを表彰した。これで中国がアメリカ、ロシアに続いて、世界で三番目にこの技術を掌握した国になったわけである。
一連の報道を見ていると、このビッグプロジェクトに参加した人たちのかなりのものは30代で、31歳の人もいる。つまり、これはこの分野の裾野の広さ、優れた人材の層の厚さを示すものであろう。公開されたデータによると、未知の要素の多い宇宙でのドッキングの成功のために、地上などで千回以上のシミュレーションを行い、成功の確率を高めることに努めたことがわかる。
今回の成功により、私見ではあるが、中国の科学、技術分野における技術レベルの高さ、品質管理の面でのレベルの高さなど数多くのことが裏づけられたことになる。もちろん、まだ発展途上国である中国にとってすべての面で百点満点とは言えないかも知れないが、成功しても続けて緻密に経験の総括、再点検を行っているやり方は、国民経済の他の分野でも大いに参考にすべきことであろう。