林国本
このところ、中国の新聞を見ていると日本の文学、芸能、スポーツについての報道がかなり増えている。そしてかなり好意的な書き方の記事が目立つようになった。
今回のサッカー女子ワールドカップの報道からも実力、テクニックなどから欧米にはいくらか劣るのではないかと見られていた日本女子チームがアメリカチームとのPK戦で勝ったことが、北京の夕刊などスポーツ関係の記事の多い新聞で大きく取り上げられた。
中国は北京オリンピック、上海万博、広州アジア大会を通じて、よりいっそう世界に視野を広げたように見える。
日本の朝日新聞の社説にも、大国としての中国について論評があったが、中国のジャーナリズムの世界にいるものとして必ずしも外国の論調に同調するつもりはないが、少なく見積もって三千年の歴史があり、有人宇宙船まで打ち上げ、1人当たりのGDPではまだまだだが、とにかく世界で2位の経済体となった中国は、国際交流の中でよりいっそう「大国としての風格」を持つようになるべきではないか、と思っていたが、このところのメディアの報道を見ていると、そういう気配が感じ取れるようになった。