「歴史直視、未来志向」3年ぶりに再開された第7回中日韓外相会談の閉幕後、このキーワードが共同プレスリリースに採用された。これは22日、韓日メディアが注目を続ける焦点となった。韓国SBSテレビは、「終戦から70年が経過するが、歴史問題は新たな形式によって地域を脅かしている。日本の態度の変化は、韓中と日本の関係改善の鍵だ」と報じた。3カ国の外相は開会の言葉で、3カ国の協力の重要性を強調した。共同プレスリリースは、協力の豊富な内容と潜在力について触れた。中国の王毅外相は21日の記者会見で、「3年ぶりとなる3カ国の外相会談がついに開催されたが、これは3カ国の協力が再び正常な軌道に戻ったことを象徴している。しかし我々は、いかにして3カ国間の協力が、これ以上妨害を受けないようにすべきかを共に考えるべきだ」と強調した。
外相会談は21日に韓国のソウルで開かれた。開会前、韓国の朴槿恵大統領は中日の外相と会談した。3カ国の外相も、二国間会談を行った。共同通信社は22日、「一連の会談開催は、関係改善の機運が背景にある」と報じた。3カ国の外相は会談の中で、各種の対話枠組みの回復で共通認識を形成し、3カ国の自由貿易区の交渉の加速を続けることで合意し、3カ国の協力枠組みの早期回復を願った。しかし戦後70周年の談話を巡り、日本と中韓の間には溝が残った。
韓国SBSテレビは22日、「王外相は外相会談で、歴史を直視するよう強調し、侵略の歴史に対する態度を変えるよう日本に求めた。王外相は会談後の記者会見で、3カ国の2国間関係は歴史認識問題により困難に直面しており、3カ国の協力も強い妨害を受けていると直言した」と伝えた。
「3カ国は歴史正視、未来志向の精神に基づき、関連する問題を適切に処理し、2国間関係の改善、3カ国間の協力の強化に向け共に努力する」これは21日、外相会談の共同プレスリリースに使用された言葉だ。王外相はこれについて、「外相会談の最も重要かつ有意義な成果だ」と述べた。王外相は会談後、メディアの取材に応じた際に、「歴史の直視は、未来を切り開くための前提であり、この前提がなければ未来を切り開くことについて語ることができない。今年は中国人民抗日戦争勝利70周年であり、日本にとっては試練でありチャンスでもある」と述べた。韓国・聯合ニュースは22日、「3年ぶりの外相会談は、歴史・領土問題で膠着状態に陥っている3カ国関係に、雪解けをもたらす契機となった。日本の歴史認識問題は今後数ヶ月に渡り、国際社会で2つの試金石を投じることになる。一つ目は安倍首相の訪米中の議会における演説で、二つ目は今年発表される安倍談話だ」と報じた。
共同通信社は22日、「岸田文雄外相は中韓外相との二国間会談で、歴史認識問題について、安倍政権は歴代内閣の立場を継承すると強調した」と伝えた。しかし安倍首相の腹心とされる自民党の萩生田光一総裁特別補佐は22日、フジテレビの番組に出演した際に、戦後70年の安倍談話について、「日本が世界にどのような貢献を成し遂げられるかを発表する、積極的な内容を持つ談話になる。過去の談話の一字一句(の継承)にこだわる必要はない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月23日