本書のチラシ
日本僑報社3月23日の発表によると、日本語と中国語の同字異義語を解説した『日本語と中国語の落し穴』が、5月に刊行されることが決定した。著者は三井物産の初代駐中国総代表、法律事務所顧問を歴任し、常に日中ビジネスの第一線で活躍してきた久佐賀義光氏。
本書で紹介される同字異義語とは日本語と中国語で同じ漢字なのに意味の違う単語。例をあげると、「手紙」は日本語ではレターの意味だが、中国語ではティッシュペーパーの意味。また、「検討」は日本では相手の提案などを考慮する意味で使われるが、中国では自分の行動などを反省する意味で使われ、実際のビジネスへも影響しかねない。本書はそんな同字異義語の“落し穴”から日本人ビジネスマンを守るために中国日本商会のメルマガ上で連載された人気コラム「中国語で誤解しないように」から100編を厳選した。
一編のコラムにつき一つの単語が丁寧に解説され、日中間のビジネスや交流で発生しがちな、言葉の壁による誤解を未然に防いでもらいたいという著者の思いが込められている。今回の書籍化によって、より幅広い読者の役に立つことが期待される。
付録として中国語の特性を利用したおもしろい小話をのせるなど、読みやすさにも工夫がこらされ、中国語学習者だけでなく一般の読者でも楽しめるよう構成がなされているのも注目すべき点だ。
中国語文の監修は北京林業大学客員教授、企業家、建築士として活躍されている王達氏。
五十嵐克也中国日本商会事務局長は、下記の推薦文を寄せている。
中国勤務一年目の年の瀬、中小企業の役に立つ情報発信のアイデアを年内に出せという指示を受けていた時、中国日本商会の事務所で久佐賀先生とお会いしたのが始まりでした。
漢字表記が同じでも日本語と意味が違うことでビジネスに影響ないもんですかねぇ、というこちらからの素人発言に、久佐賀先生は相好を崩されもせず、すらすらと幾つかの例を挙げてご説明いただいたのを覚えています。それから、日本商会の代表的コラムとなり、今回書籍化されることとなりました。
本書は辞書ではありません。ビジネスマンとしての長く深いご経験に裏打ちされた生きた言葉の使い方を紡いだ物語と言って良いものです。実学の書として中国に関わる皆様のお手元においていただければと思います。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月23日