アジアインフラ投資銀行(AIIB)創設メンバー国の資格申請は、今月31日で締め切りとなる。各国は「最終列車」に乗り遅れぬよう、駆け足で道を急いでいる。カナダ財務省の報道官は23日、カナダがAIIBへの加入を検討中と表明した。これによりAIIB創設メンバー国になる意向を示した国は33カ国に達し、AIIBと距離を置くG7加盟国は米国と日本のみとなった。
カナダのテレビ局は、「米国はカナダ最大の貿易相手国だが、カナダは近年、アジア太平洋市場の開拓に力を入れ、市場の多元化を実現しようとしている。ハーパー政権は中国との経済・貿易関係の発展を重視し続けている。カナダの金融・投資体制は英国に近い。英国とオーストラリアの動向は、カナダに大きな影響を及ぼす。カナダもAIIBに加入した場合、米国主導のG7のうち、米日のみが仲間はずれになる」と報じた。
カナダ紙『グローブ・アンド・メール』は、「米国は不快に思うかもしれないが、中国の多国籍銀行には我々が支持する価値がある。インドネシアの港湾、もしくはインドの2都市間を結ぶ道路を利用したことのある人ならば、何がアジアの当面の急務であるかを理解しているはずだ。それならば、なぜ中国のAIIBに大げさに驚く必要があるのだろうか?AIIBは資金を調達し、数十億人に利益をもたらす機関だ」と伝えた。